デリバリー物語《第三話 A》

配達先に着きインターホンを押すと、中から品のある小綺麗な年配女性が出てきた。
いつものように軽い笑顔で事務的に注文の料理を渡そうとしたが、女性は少し人と話しがしたかったらしい。
「ここのフランス料理、本当に美味しいんですよ。お肉も柔らかくて、ソースも何度でも食べたくなる病み付きになるお味なの」
「ありがとうございます」
「3年前の金婚式の記念日に主人に連れてってもらったんだけど。。そのあと主人は脳卒中で車椅子になり、外出したがらなくなっちゃったからもう行けないなと諦めてたんだけど、この前、娘からこのフランス料理屋さんがデリバリー可能になったと聞いてね。。本当にありがとう。配達ご苦労様です」。年配女性は配達員に深く感謝した。
女性は新一をフランス料理店側の人間と少し混同している感じだった。ただ、新一は自分が料理したわけではないのに、ほっこりした温かい気持ちになった。便利の一端を担うだけと思っていたが、人のためにもなってるのだと感じた瞬間だった。

筆者 空志郎



【続きはこちら】

◆デリバリー物語《第四話 A》
新たな注文通知を受け取り、新一はペダルを強く踏み込んだ。
 昨日とは打って変わった晴天の下、フランス料理店でのやり取りも相まって気分は透き通っていた。


【ここまでのストーリー】

《第一話》(筆者 空志郎)
ピンポーン!こんばんは、ヤマト運輸です。お荷物お届けに参りました。
ピンポーン!ヨドバシドットコムです。
ピンポーン!アマゾンドットコムです。
ピンポーン!ウーバーイーツです。
ピンポーン!出前館です。
このタワーマンションはいつもこの時間、入口が混雑する。せっかく早く着いてもなかなか順番が回ってこない。
・・・・そしてようやくボクの番。ピンポーン!こんばんは、ウーバーイーツです。テイクアウトの品をお届けに参りました。・・・・「ありがとうございました」「またよろしくお願いします」。
今日のお客はラッキーだった。この分なら今回も高評価は間違いなし。うまく行けば高いチップもゲットできるかもしれない。でも今日の奥さんは少し様子が暗かった。顔の左側を見せないようにしてた感じもした。どうしたんだろう?ふと新一の頭をよぎったが、今日は時間がまだ早いので、新一は気にせずもう1件デリバリーをこなそうと決めた。
外に出ると、雨が降り始めていた。雨雲レーダーをチェックすると、雨雲は小さいが、断続的にやってくる予報だった。今日はもう店じまいにしよう。新一は自宅に帰ろうと決めた。

《第二話 A》(筆者 空志郎)
(別の日)
今日はどんな人に会えるのか。
新一はこの仕事をはじめて3か月になるが、人の生活の一部が垣間見れるこの配達の仕事が密かな楽しみになっていた。
コロナ禍でオンラインでやり取りすることが増え、めっきり他人と会わなくなったことも影響している。
以前はスポーツジムに時々通っていたが、今は密になり行けなくなったので、
もともとは体力づくりと新しいことをはじめる少しの好奇心が目的だった。
それが今は人間観察が第一目的になっていた。
お仕事開始。配達アプリをオンにすると、早速、近くのフランス料理店の注文通知が来た。店に行くと、料理は2人分、ワインも一緒に頼んでいる。ウーバーバッグに料理を詰め込み、新一は店を出発した。

《第三話 A》 (筆者 空志郎)
配達先に着きインターホンを押すと、中から品のある小綺麗な年配女性が出てきた。

いつものように軽い笑顔で事務的に注文の料理を渡そうとしたが、女性は少し人と話しがしたかったらしい。
「ここのフランス料理、本当に美味しいんですよ。お肉も柔らかくて、ソースも何度でも食べたくなる病み付きになるお味なの」
「ありがとうございます」
「3年前の金婚式の記念日に主人に連れてってもらったんだけど。。そのあと主人は脳卒中で車椅子になり、外出したがらなくなっちゃったからもう行けないなと諦めてたんだけど、この前、娘からこのフランス料理屋さんがデリバリー可能になったと聞いてね。。本当にありがとう。配達ご苦労様です」。年配女性は配達員に深く感謝した。
女性は新一をフランス料理店側の人間と少し混同している感じだった。ただ、新一は自分が料理したわけではないのに、ほっこりした温かい気持ちになった。便利の一端を担うだけと思っていたが、人のためにもなってるのだと感じた瞬間だった。


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Suspicion-疑惑 -《第三話 A》

バイクを止め駆け寄ってみると、
そこには、ペッちゃんこになった姉が転がっていた。

「何だこれは!」

それは精巧に作られた空気人形だった。何かの弾みで空気が抜けたらしい。
手足の挙動、言葉までも発するようにプログラムされていたようだが、
空気が抜けた今となっては、ゴミ袋状態だった。

「畜生、騙された」


(そのころ男たちは)

「あいつ今頃、また驚いているだろうな。相変わらず間抜けな野郎だ。この手を使うのは5回目だが、まだまだ使えそうだ」

しかし妙な野郎だ。小学校の頃から知っているが、あいつに姉などいない。それでも姉を誘拐したと言えば、俺たちの推す地下アイドルの写真を撮ってきてくれる。

USBが刺さったパソコンには、アイドルの画像が写し出されていた。

ルクスのカメラの腕は確かだ。名前に明るさの単位を持つだけはある。それに何故か劇場にも顔パスらしい。

「さあーて、次はアミちゃんの写真でも撮ってきてもらおうか。また姉貴を誘拐したといって」
そういうと、男たちは『ニヤッ』と笑った。

筆者 ただの通りすがり



【続きはこちら】

◆Suspicion-疑惑 -《第四話 A》
空気人形をつまみあげるようにして手に取ってみる。


【ここまでのストーリー】


《第一話》(筆者 るくすすん)

梅雨入りしそうなじっとりとした真夜中
ひとりで単車を転がしていた

ふッとバックミラーをのぞき込むと
煌々と警察車両の赤色灯とサイレンが俺を追っていた

警察車両の1台が、拡声器を使い停止命令を訴えていた
『とまれ小僧!!!』

すごい剣幕で、俺の単車の後を追いかけてくる

素直に止まるはずもない
東京から神奈川に入る県境
多摩川の上を走り向ける

目の前に見えるのは川崎の高層ビル群と神奈川県警の交機

後方には蒲田警察
前方には神奈川県警の交機

多摩川の橋の上で赤色灯に囲まれ 絶体絶命!

しばらくすると逆車線の川崎方面から一台の軽自動車が上って来た

俺は賺さず、軽自動車が上って来た方向へハンドルを切り
アクセルを吹かした

まんまと警察車両をかわし武蔵小杉方面へ走り出す
後方からサイレンの音が聞こえるが追いつく感じはしなかった…

再び東京方面へ単車を走らせ、環八を抜け駒沢通りへ
呑川親水公園で単車を降りた。

すると、暗闇から3人の男達が現れ俺の名前を呼んだ!

 アマモト ルクス
 天本るくす 年は17歳 現役高校性
 蒲田を流れる小汚い呑川近辺で育った
 家族は大手企業に勤める父と貿易会社を営む母
 兄弟は姉が2人(長女は23歳 次女は19歳の大学生)

俺は今日…次女の姉を助けにこの場所にやって来た…


《第二話》(筆者 るくすすん)

声をかけてきた男の顔を睨め付けるように…うなずいた
『姉貴は無事なんだろうな?』

男が不機嫌そうに『安心しろよ 何もしてね~よ』
『ところで…例のモノは持ってきたんだろうな?』

俺はズボンのポケットに手を入れ、USBを出しながら
『姉貴と交換だろう』

男は護衛の二人にうなずき指示を出した
護衛の二人は、後ろに停めてあった車に向かい
るくすの姉を後部座席から降ろした

男が『お前の姉貴は無事だ、そのUSBを渡せ…』
 
るくす
『姉貴がこっちに来てからだ』

るくすが姉の腕をつかみ、単車の後ろに誘導した
護衛の二人は、男の方へ戻り
手に持っていたUSBを男の手のひらに渡した

男はすかさず、パソコンに刺しUSBの中身を確認した

俺は姉貴にヘルメットを渡し
姉貴はヘルメットをかぶり単車の後部座席に座った

男は『これだよ!これ!』
『コピーは取ってないだろうな?』

 るくすは後部座席に座っている姉の様子の見ながら
『安心しろ そんな物に興味ね~よ』

男は『クスッ』と笑いながら護衛の二人に『帰るぞ』とつぶやき
車の方へ向かいはじめた

るくすは、姉に『大丈夫か?』と一言かけ
姉が『うん』とうなずいた

単車のエンジンをかけ、Lowにギアを入れ
男を背に走り出した…

呑川親水公園の交差点を走り抜けた時…
乾いた『パン』という音が聞こえ、姉が単車から転げ落ちた…


《第三話 A》(筆者 ただの通りすがり)

バイクを止め駆け寄ってみると、
そこには、ペッちゃんこになった姉が転がっていた。

『何だこれは!』

それは精巧に作られた空気人形だった。何かの弾みで空気が抜けたらしい。
手足の挙動、言葉までも発するようにプログラムされていたようだが、
空気が抜けた今となっては、ゴミ袋状態だった。

『畜生、騙された。』

(そのころ男たちは)

「あいつ今頃、また驚いているだろうな。相変わらず間抜けな野郎だ。この手を使うのは5回目だが、まだまだ使えそうだ。」

しかし妙な野郎だ。小学校の頃から知っているが、あいつに姉などいない。それでも姉を誘拐したと言えば、俺たちの推す地下アイドルの写真を撮ってきてくれる。

USBが刺さったパソコンには、アイドルの画像が写し出されていた。

ルクスのカメラの腕は確かだ。名前に明るさの単位を持つだけはある。それに何故か劇場にも顔パスらしい。

「さあーて、次はアミちゃんの写真でも撮ってきてもらおうか。また姉貴を誘拐したといって」
そういうと、男たちは『ニヤッ』と笑った。


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Suspicion-疑惑 -《第二話 A》

『おい!るくす』
『久々だな』

声をかけてきた男の顔を睨め付けるように…うなずいた
『姉貴は無事なんだろうな?』

男が不機嫌そうに『安心しろよ 何もしてね~よ』
『ところで…例のモノは持ってきたんだろうな?』

俺はズボンのポケットに手を入れ、USBを出しながら
『姉貴と交換だろう』

男は護衛の二人にうなずき指示を出した
護衛の二人は、後ろに停めてあった車に向かい
るくすの姉を後部座席から降ろした

男が『お前の姉貴は無事だ、そのUSBを渡せ…』
 
るくす
『姉貴がこっちに来てからだ』

るくすが姉の腕をつかみ、単車の後ろに誘導した
護衛の二人は、男の方へ戻り
手に持っていたUSBを男の手のひらに渡した

男はすかさず、パソコンに刺しUSBの中身を確認した

俺は姉貴にヘルメットを渡し
姉貴はヘルメットをかぶり単車の後部座席に座った

男は『これだよ!これ!』
『コピーは取ってないだろうな?』

 るくすは後部座席に座っている姉の様子の見ながら
『安心しろ そんな物に興味ね~よ』

男は『クスッ』と笑いながら護衛の二人に『帰るぞ』とつぶやき
車の方へ向かいはじめた

るくすは、姉に『大丈夫か?』と一言かけ
姉が『うん』とうなずいた

単車のエンジンをかけ、Lowにギアを入れ
男を背に走り出した…

呑川親水公園の交差点を走り抜けた時…
乾いた『パン』という音が聞こえ、姉が単車から転げ落ちた…

筆者 るくすすん
 



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◆Suspicion-疑惑 -《第三話 A》
バイクを止め駆け寄ってみると、そこには、ペッちゃんこになった姉が転がっていた。

◆Suspicion-疑惑 -《第三話 B》
救急車で運ばれた姉は、救命治療室(ICU)にそのまま運ばれた。


【ここまでのストーリー】


《第一話》(筆者 るくすすん)

梅雨入りしそうなじっとりとした真夜中
ひとりで単車を転がしていた

ふッとバックミラーをのぞき込むと
煌々と警察車両の赤色灯とサイレンが俺を追っていた

警察車両の1台が、拡声器を使い停止命令を訴えていた
『とまれ小僧!!!』

すごい剣幕で、俺の単車の後を追いかけてくる

素直に止まるはずもない
東京から神奈川に入る県境
多摩川の上を走り向ける

目の前に見えるのは川崎の高層ビル群と神奈川県警の交機

後方には蒲田警察
前方には神奈川県警の交機

多摩川の橋の上で赤色灯に囲まれ 絶体絶命!

しばらくすると逆車線の川崎方面から一台の軽自動車が上って来た

俺は賺さず、軽自動車が上って来た方向へハンドルを切り
アクセルを吹かした

まんまと警察車両をかわし武蔵小杉方面へ走り出す
後方からサイレンの音が聞こえるが追いつく感じはしなかった…

再び東京方面へ単車を走らせ、環八を抜け駒沢通りへ
呑川親水公園で単車を降りた。

すると、暗闇から3人の男達が現れ俺の名前を呼んだ!

 アマモト ルクス
 天本るくす 年は17歳 現役高校性
 蒲田を流れる小汚い呑川近辺で育った
 家族は大手企業に勤める父と貿易会社を営む母
 兄弟は姉が2人(長女は23歳 次女は19歳の大学生)

俺は今日…次女の姉を助けにこの場所にやって来た…


《第二話》(筆者 るくすすん)

声をかけてきた男の顔を睨め付けるように…うなずいた
『姉貴は無事なんだろうな?』

男が不機嫌そうに『安心しろよ 何もしてね~よ』
『ところで…例のモノは持ってきたんだろうな?』

俺はズボンのポケットに手を入れ、USBを出しながら
『姉貴と交換だろう』

男は護衛の二人にうなずき指示を出した
護衛の二人は、後ろに停めてあった車に向かい
るくすの姉を後部座席から降ろした

男が『お前の姉貴は無事だ、そのUSBを渡せ…』
 
るくす
『姉貴がこっちに来てからだ』

るくすが姉の腕をつかみ、単車の後ろに誘導した
護衛の二人は、男の方へ戻り
手に持っていたUSBを男の手のひらに渡した

男はすかさず、パソコンに刺しUSBの中身を確認した

俺は姉貴にヘルメットを渡し
姉貴はヘルメットをかぶり単車の後部座席に座った

男は『これだよ!これ!』
『コピーは取ってないだろうな?』

 るくすは後部座席に座っている姉の様子の見ながら
『安心しろ そんな物に興味ね~よ』

男は『クスッ』と笑いながら護衛の二人に『帰るぞ』とつぶやき
車の方へ向かいはじめた

るくすは、姉に『大丈夫か?』と一言かけ
姉が『うん』とうなずいた

単車のエンジンをかけ、Lowにギアを入れ
男を背に走り出した…

呑川親水公園の交差点を走り抜けた時…
乾いた『パン』という音が聞こえ、姉が単車から転げ落ちた…


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デリバリー物語《第二話 B》

(別の日)
「今日は件数勝負で行こう」。新一は今日の配達の目標を心に決めた。
以前はスポーツジムに時々通っていたが、今は密になり行けなくなったので、体力づくりがウーバーイーツの配達を始めたキッカケだった。
実際、夕食ピークタイムに1時間4件、5件の配達をこなすと結構な体力を消耗する。そんな日は帰宅後の一杯のビールがこの上なく美味しく、ぐっすり眠れる。最近はその快感がクセになっていた。
短距離デリバリー案件を目当てにマックに向かうと、既にウーバーイーツの配達員が2人待っていた。新一は同業者に軽く会釈し、ガードレール際の隣に並んだ。


筆者 ちゃりんこライダー




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【ここまでのストーリー】

《第一話》(筆者 空志郎)
ピンポーン!こんばんは、ヤマト運輸です。お荷物お届けに参りました。
ピンポーン!ヨドバシドットコムです。
ピンポーン!アマゾンドットコムです。
ピンポーン!ウーバーイーツです。
ピンポーン!出前館です。
このタワーマンションはいつもこの時間、入口が混雑する。せっかく早く着いてもなかなか順番が回ってこない。
・・・・そしてようやくボクの番。ピンポーン!こんばんは、ウーバーイーツです。テイクアウトの品をお届けに参りました。・・・・「ありがとうございました」「またよろしくお願いします」。
今日のお客はラッキーだった。この分なら今回も高評価は間違いなし。うまく行けば高いチップもゲットできるかもしれない。でも今日の奥さんは少し様子が暗かった。顔の左側を見せないようにしてた感じもした。どうしたんだろう?ふと新一の頭をよぎったが、今日は時間がまだ早いので、新一は気にせずもう1件デリバリーをこなそうと決めた。
外に出ると、雨が降り始めていた。雨雲レーダーをチェックすると、雨雲は小さいが、断続的にやってくる予報だった。今日はもう店じまいにしよう。新一は自宅に帰ろうと決めた。

《第二話 B》(筆者 ちゃりんこライダー)
(別の日)
「今日は件数勝負で行こう」。新一は今日の配達の目標を心に決めた。

以前はスポーツジムに時々通っていたが、今は密になり行けなくなったので、体力づくりがウーバーイーツの配達を始めたキッカケだった。
実際、夕食ピークタイムに1時間4件、5件の配達をこなすと結構な体力を消耗する。そんな日は帰宅後の一杯のビールがこの上なく美味しく、ぐっすり眠れる。最近はその快感がクセになっていた。
短距離デリバリー案件を目当てにマックに向かうと、既にウーバーイーツの配達員が2人待っていた。新一は同業者に軽く会釈し、ガードレール際の隣に並んだ。


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コロナ下克上物語《第三話 B》

(一方、東都電機では)
「佳乃さん、おはようございます」「早希ちゃん、おはよう、久しぶり」
「今日は出社なんですね」「週1回のね」・・・
「ヒールはやめてスニーカーにしたんですか」「もう外部の人にはほとんど会わないから、少しカジュアルにしてみたの」「いいですね、私も真似してみようかなー」
「そうそう、今朝電車の中でスマホ見てたら男性の足踏んじゃったのよ。空いてて吊り革はつかまらずに立ってたところへ、急停車するから思わずねー」
「でもスニーカーにしてて良かったですね」
「そうよね。ヒールで踏んじゃってたら大変だったわよね」
「どんな男性だったんですか?」
「40代半ばぐらいのバリバリ働いてるどこかの部長さんって感じ。。ちょっとだけ格好良かったかな」

筆者  ひょっこりさん



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【ここまでのストーリー】

《第一話》ニューノーマルって?(筆者 空志郎)
キキーッ!ガタッ、痛っ!すみません。。ーー久々に朝の電車で他人に触れた。
思えば朝の満員電車ってどんなだったんだろう?またもとの状態に戻る日が来るんだろうか?自分はまた満員電車に耐えられるんだろうか?それとも時差通勤やテレワークの日が増えて、もう満員にはならない?

《第二話 》(筆者 空志郎)
会社に着くと、うちの部で出社しているのは自分を含め3人だけだった。

今日は客先との重要なオンライン会議があり、部の半分が出席予定だが、メンバーの多くは在宅でバラバラに出席するらしい。「うまくやってくれるのかな」。部長の嶋津は一瞬そう感じた。
一日の仕事はメールのチェックから始まる。もともと社内メールが多く、CCで同報すれば伝えたことになると思っている社員が多い会社だが、今はテレワークが主体になり、メール本数がいっそう多くなった。以前ならちょっとした質問は自分のデスクに部下がやって来たり、社内を歩いている時に声をかけられたりしたが、今はそれかない。メールで質問されたりLINEや電話、チャットで質問が来たりする。立ち話などに比べると1件1件の対応に時間がかかり、会議が終わると結構な本数のメールが溜まっている。7割ぐらいは即答できる内容だが、中には基礎や根本を理解していないと分かる質問もあり、電話で画面などを見ながら説明し解決することになる。以前なら周りを見回して「先輩の◯◯君に教えてもらって」と言えたが、今はちょっとした質問ほどそれがしにくい。
だが、部長の嶋津はふと思った。「そういえばよく質問に来ていた佐倉君達は質問に来なくなったが、どうしたんだろう。。メンタルなどがやられてなければ良いが。。」と。

《第三話》(筆者 ひょっこりさん)
(一方、東都電機では)
「佳乃さん、おはようございます」「早希ちゃん、おはよう、久しぶり」

「今日は出社なんですね」「週1回のね」・・・
「ヒールはやめてスニーカーにしたんですか」「もう外部の人にはほとんど会わないから、少しカジュアルにしてみたの」「いいですね、私も真似してみようかなー」
「そうそう、今朝電車の中でスマホ見てたら男性の足踏んじゃったのよ。空いてて吊り革はつかまらずに立ってたところへ、急停車するから思わずねー」
「でもスニーカーにしてて良かったですね」
「そうよね。ヒールで踏んじゃってたら大変だったわよね」
「どんな男性だったんですか?」
「40代半ばぐらいのバリバリ働いてるどこかの部長さんって感じ。。ちょっとだけ格好良かったかな」


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耳でキノコを育てたい《第三話 B》

向こうが上手(うわて)

(次の日)
チラシの番号に電話したら、すぐ来てくれるという。
「訪問料、見積料は無料です」
金などどうでもいい。トイレを見せた時のリアクションを知りたいだけだ。

20分も経たずにやってきた。迅速な対応にオレは感心した。
そして自慢の汚いトイレを披露してやった。

修理屋は表情一つ変えず
「何かが詰まっていますね。ちょっと吸引してみます。シュポシュポ」
「取れないですね。お見積りします」といって、何やら計算を始めた。

「さすがプロ、この程度の汚れでは驚かないのか」オレはまた感心してしまった。

トイレへの反応が無かったのはガッカリだが、まあいい。せっかくだから直してもらおう。
オレは金もちだ、いくらでも払ってやる。

「50万円です」
「は?」

聞いたことない単位だ。この世に千円以上の単位があるのか?オレは千円札以外を見たことないぞ。

「千円札なら500枚です」
「今は10枚しかないです」
「では10枚でいいです」
オレは10枚だけ渡した。業者は満足そうに帰った。

ラッキーだった。500枚を10枚にしてくれた。

「あれ?」

業者はシュポシュポを1回しただけ。そして自慢の汚いトイレは詰まったままだ。

「なんか変だ、まさか・・・・、まあいいや」

と考えながらトイレを眺めていると、床にこびりついたカビが目に入った。

筆者 たけのこのこ



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【ここまでのストーリー】

《第一話》オレは(筆者 きのこのこ)
オレの名前は「ぷっちょ」。
もう大人だが小学生低学年並みの汚い下ネタが大好きな男だ。
部屋にたくさんいるカビはオレの友達。夢は自分の耳の中でキノコを育てること。
これからよろしく!

《第二話 B》玄関のチラシ(筆者 きのこのこ)
「ん?」
オレは玄関ドアのポストからカラフルなチラシが飛び出していることに気付く。
「これは・・・水道修理のチラシ。」
チラシの下部には「”このチラシを見た!”で1000円OFF!」の文字。
「は?」
オレは舐められてるようだ、オレはこう見えてお金持ちなんだぞ。
だが丁度いい。
オレはずっと前から自慢の汚い詰まったトイレを誰かに見せたいと思っていた。
よし、明日起きたら水道修理屋を呼ぼう!

《第三話 B》向こうが上手(うわて)(筆者 たけのこのこ)
(次の日)
チラシの番号に電話したら、すぐ来てくれるという。
「訪問料、見積料は無料です」
金などどうでもいい。トイレを見せた時のリアクションを知りたいだけだ。

20分も経たずにやってきた。迅速な対応にオレは感心した。
そして自慢の汚いトイレを披露してやった。

修理屋は表情一つ変えず
「何かが詰まっていますね。ちょっと吸引してみます。シュポシュポ」
「取れないですね。お見積りします」といって、何やら計算を始めた。

「さすがプロ、この程度の汚れでは驚かないのか」オレはまた感心してしまった。


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未来から来た女の子《第一話》

「ごめんね…、うち今、厳しくて。」
3年勤めたファミレスは、そんな言葉であっさり解雇された。

小野沙織、28歳。
これからどうしよう。
私って何にもないんだよな…

都心から電車で30分。
大田区蒲田にある古いワンルームマンション。

私はここでずっと一人なんだろうか…
二階の部屋を見上げた。
あれ?明かりがついてる。 
急いで階段を上がった。

「あ、お邪魔してます!」
ドアを開けると小さな女の子がベットからぴょこんと立ち上がった。

「私、ルカといいます。遠い未来から来ました。」

筆者 saki



【続きはこちら】 (AとB、二つのパターンがあります)

◆未来から来た女の子《第二話 A》
「あなたは私なんです」「え!?私?」急に何を言い出すんだろうと沙織は思った。

◆未来から来た女の子《第二話 B》
遠い未来…!?沙織はまじまじとそのルカと名乗る女の子を見た。


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コロナ下克上物語《第三話 A》

(一方、東都電機では)
「おはよう」「おはよう、久しぶり」
「今日は出社?」「週1回のね」・・・
「そうそう、今朝電車の中でスマホ見てたら中年の男の人の足踏んじゃってさー。空いてて吊り革はつかまらずに立ってたところへ、急停車するから思わず体重のせて思いっきり踏んじゃったよ」。
「痛そうー。テレワークで足腰なまってんじゃないの」「そうかなー、まだそんな年齢じゃないんだけどなー」

筆者 空志郎



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【ここまでのストーリー】

《第一話》ニューノーマルって?(筆者 空志郎)
キキーッ!ガタッ、痛っ!すみません。。ーー久々に朝の電車で他人に触れた。
思えば朝の満員電車ってどんなだったんだろう?またもとの状態に戻る日が来るんだろうか?自分はまた満員電車に耐えられるんだろうか?それとも時差通勤やテレワークの日が増えて、もう満員にはならない?

《第二話 》(筆者 空志郎)
会社に着くと、うちの部で出社しているのは自分を含め3人だけだった。

今日は客先との重要なオンライン会議があり、部の半分が出席予定だが、メンバーの多くは在宅でバラバラに出席するらしい。「うまくやってくれるのかな」。部長の嶋津は一瞬そう感じた。
一日の仕事はメールのチェックから始まる。もともと社内メールが多く、CCで同報すれば伝えたことになると思っている社員が多い会社だが、今はテレワークが主体になり、メール本数がいっそう多くなった。以前ならちょっとした質問は自分のデスクに部下がやって来たり、社内を歩いている時に声をかけられたりしたが、今はそれかない。メールで質問されたりLINEや電話、チャットで質問が来たりする。立ち話などに比べると1件1件の対応に時間がかかり、会議が終わると結構な本数のメールが溜まっている。7割ぐらいは即答できる内容だが、中には基礎や根本を理解していないと分かる質問もあり、電話で画面などを見ながら説明し解決することになる。以前なら周りを見回して「先輩の◯◯君に教えてもらって」と言えたが、今はちょっとした質問ほどそれがしにくい。
だが、部長の嶋津はふと思った。「そういえばよく質問に来ていた佐倉君達は質問に来なくなったが、どうしたんだろう。。メンタルなどがやられてなければ良いが。。」と。

《第三話 A》(筆者 空志郎)
(一方、東都電機では)
「おはよう」「おはよう、久しぶり」
「今日は出社?」「週1回のね」・・・
「そうそう、今朝電車の中でスマホ見てたら中年の男の人の足踏んじゃってさー。空いてて吊り革はつかまらずに立ってたところへ、急停車するから思わず体重のせて思いっきり踏んじゃったよ」。
「痛そうー。テレワークで足腰なまってんじゃないの」「そうかなー、まだそんな年齢じゃないんだけどなー」


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コロナ下克上物語《第二話 A》

会社に着くと、うちの部で出社しているのは自分を含め3人だけだった。
今日は客先との重要なオンライン会議があり、部の半分が出席予定だが、メンバーの多くは在宅でバラバラに出席するらしい。「うまくやってくれるのかな」。部長の嶋津は一瞬そう感じた。
一日の仕事はメールのチェックから始まる。もともと社内メールが多く、CCで同報すれば伝えたことになると思っている社員が多い会社だが、今はテレワークが主体になり、メール本数がいっそう多くなった。以前ならちょっとした質問は自分のデスクに部下がやって来たり、社内を歩いている時に声をかけられたりしたが、今はそれかない。メールで質問されたりLINEや電話、チャットで質問が来たりする。立ち話などに比べると1件1件の対応に時間がかかり、会議が終わると結構な本数のメールが溜まっている。7割ぐらいは即答できる内容だが、中には基礎や根本を理解していないと分かる質問もあり、電話で画面などを見ながら説明し解決することになる。以前なら周りを見回して「先輩の◯◯君に教えてもらって」と言えたが、今はちょっとした質問ほどそれがしにくい。
だが、部長の嶋津はふと思った。「そういえばよく質問に来ていた佐倉君達は質問に来なくなったが、どうしたんだろう。。メンタルなどがやられてなければ良いが。。」と。

筆者 空志郎



【続きはこちら】 (AとB、二つのパターンがあります)

◆コロナ下克上物語《第三話 A》
(一方、東都電機では)「おはよう」「おはよう、久しぶり」「今日は出社?」「週1回のね」・・・

◆コロナ下克上物語《第三話 B》
(一方、東都電機では) 「佳乃さん、おはようございます」「早希ちゃん、おはよう、久しぶり」


【ここまでのストーリー】

《第一話》ニューノーマルって?(筆者 空志郎)
キキーッ!ガタッ、痛っ!すみません。。ーー久々に朝の電車で他人に触れた。
思えば朝の満員電車ってどんなだったんだろう?またもとの状態に戻る日が来るんだろうか?自分はまた満員電車に耐えられるんだろうか?それとも時差通勤やテレワークの日が増えて、もう満員にはならない?

《第二話 》(筆者 空志郎)
会社に着くと、うちの部で出社しているのは自分を含め3人だけだった。

今日は客先との重要なオンライン会議があり、部の半分が出席予定だが、メンバーの多くは在宅でバラバラに出席するらしい。「うまくやってくれるのかな」。部長の嶋津は一瞬そう感じた。
一日の仕事はメールのチェックから始まる。もともと社内メールが多く、CCで同報すれば伝えたことになると思っている社員が多い会社だが、今はテレワークが主体になり、メール本数がいっそう多くなった。以前ならちょっとした質問は自分のデスクに部下がやって来たり、社内を歩いている時に声をかけられたりしたが、今はそれかない。メールで質問されたりLINEや電話、チャットで質問が来たりする。立ち話などに比べると1件1件の対応に時間がかかり、会議が終わると結構な本数のメールが溜まっている。7割ぐらいは即答できる内容だが、中には基礎や根本を理解していないと分かる質問もあり、電話で画面などを見ながら説明し解決することになる。以前なら周りを見回して「先輩の◯◯君に教えてもらって」と言えたが、今はちょっとした質問ほどそれがしにくい。
だが、部長の嶋津はふと思った。「そういえばよく質問に来ていた佐倉君達は質問に来なくなったが、どうしたんだろう。。メンタルなどがやられてなければ良いが。。」と。


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デリバリー物語《第二話 A》

(別の日)
今日はどんな人に会えるのか。
新一はこの仕事をはじめて3か月になるが、人の生活の一部が垣間見れるこの配達の仕事が密かな楽しみになっていた。
コロナ禍でオンラインでやり取りすることが増え、めっきり他人と会わなくなったことも影響している。
以前はスポーツジムに時々通っていたが、今は密になり行けなくなったので、
もともとは体力づくりと新しいことをはじめる少しの好奇心が目的だった。
それが今は人間観察が第一目的になっていた。
お仕事開始。配達アプリをオンにすると、早速、近くのフランス料理店の注文通知が来た。店に行くと、料理は2人分、ワインも一緒に頼んでいる。ウーバーバッグに料理を詰め込み、新一は店を出発した。

筆者 空志郎



【続きはこちら】

◆デリバリー物語《第三話 A》
配達先に着きインターホンを押すと、中から品のある小綺麗な年配女性が出てきた。


【ここまでのストーリー】

《第一話》(筆者 空志郎)
ピンポーン!こんばんは、ヤマト運輸です。お荷物お届けに参りました。
ピンポーン!ヨドバシドットコムです。
ピンポーン!アマゾンドットコムです。
ピンポーン!ウーバーイーツです。
ピンポーン!出前館です。
このタワーマンションはいつもこの時間、入口が混雑する。せっかく早く着いてもなかなか順番が回ってこない。
・・・・そしてようやくボクの番。ピンポーン!こんばんは、ウーバーイーツです。テイクアウトの品をお届けに参りました。・・・・「ありがとうございました」「またよろしくお願いします」。
今日のお客はラッキーだった。この分なら今回も高評価は間違いなし。うまく行けば高いチップもゲットできるかもしれない。でも今日の奥さんは少し様子が暗かった。顔の左側を見せないようにしてた感じもした。どうしたんだろう?ふと新一の頭をよぎったが、今日は時間がまだ早いので、新一は気にせずもう1件デリバリーをこなそうと決めた。
外に出ると、雨が降り始めていた。雨雲レーダーをチェックすると、雨雲は小さいが、断続的にやってくる予報だった。今日はもう店じまいにしよう。新一は自宅に帰ろうと決めた。

《第二話 A》(筆者 空志郎)
(別の日)
今日はどんな人に会えるのか。
新一はこの仕事をはじめて3か月になるが、人の生活の一部が垣間見れるこの配達の仕事が密かな楽しみになっていた。
コロナ禍でオンラインでやり取りすることが増え、めっきり他人と会わなくなったことも影響している。
以前はスポーツジムに時々通っていたが、今は密になり行けなくなったので、
もともとは体力づくりと新しいことをはじめる少しの好奇心が目的だった。
それが今は人間観察が第一目的になっていた。
お仕事開始。配達アプリをオンにすると、早速、近くのフランス料理店の注文通知が来た。店に行くと、料理は2人分、ワインも一緒に頼んでいる。ウーバーバッグに料理を詰め込み、新一は店を出発した。


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