デリバリー物語《第二話 A》

(別の日)
今日はどんな人に会えるのか。
新一はこの仕事をはじめて3か月になるが、人の生活の一部が垣間見れるこの配達の仕事が密かな楽しみになっていた。
コロナ禍でオンラインでやり取りすることが増え、めっきり他人と会わなくなったことも影響している。
以前はスポーツジムに時々通っていたが、今は密になり行けなくなったので、
もともとは体力づくりと新しいことをはじめる少しの好奇心が目的だった。
それが今は人間観察が第一目的になっていた。
お仕事開始。配達アプリをオンにすると、早速、近くのフランス料理店の注文通知が来た。店に行くと、料理は2人分、ワインも一緒に頼んでいる。ウーバーバッグに料理を詰め込み、新一は店を出発した。

筆者 空志郎



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◆デリバリー物語《第三話 A》
配達先に着きインターホンを押すと、中から品のある小綺麗な年配女性が出てきた。


【ここまでのストーリー】

《第一話》(筆者 空志郎)
ピンポーン!こんばんは、ヤマト運輸です。お荷物お届けに参りました。
ピンポーン!ヨドバシドットコムです。
ピンポーン!アマゾンドットコムです。
ピンポーン!ウーバーイーツです。
ピンポーン!出前館です。
このタワーマンションはいつもこの時間、入口が混雑する。せっかく早く着いてもなかなか順番が回ってこない。
・・・・そしてようやくボクの番。ピンポーン!こんばんは、ウーバーイーツです。テイクアウトの品をお届けに参りました。・・・・「ありがとうございました」「またよろしくお願いします」。
今日のお客はラッキーだった。この分なら今回も高評価は間違いなし。うまく行けば高いチップもゲットできるかもしれない。でも今日の奥さんは少し様子が暗かった。顔の左側を見せないようにしてた感じもした。どうしたんだろう?ふと新一の頭をよぎったが、今日は時間がまだ早いので、新一は気にせずもう1件デリバリーをこなそうと決めた。
外に出ると、雨が降り始めていた。雨雲レーダーをチェックすると、雨雲は小さいが、断続的にやってくる予報だった。今日はもう店じまいにしよう。新一は自宅に帰ろうと決めた。

《第二話 A》(筆者 空志郎)
(別の日)
今日はどんな人に会えるのか。
新一はこの仕事をはじめて3か月になるが、人の生活の一部が垣間見れるこの配達の仕事が密かな楽しみになっていた。
コロナ禍でオンラインでやり取りすることが増え、めっきり他人と会わなくなったことも影響している。
以前はスポーツジムに時々通っていたが、今は密になり行けなくなったので、
もともとは体力づくりと新しいことをはじめる少しの好奇心が目的だった。
それが今は人間観察が第一目的になっていた。
お仕事開始。配達アプリをオンにすると、早速、近くのフランス料理店の注文通知が来た。店に行くと、料理は2人分、ワインも一緒に頼んでいる。ウーバーバッグに料理を詰め込み、新一は店を出発した。


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