みんなで繋ぐ物語(RWY)《第11話 A》

謎の飛来物を見つめるポチ。高速で接近してきた小さな飛来物は、船の上空を何度か旋回した後におじいさんの肩にピタッと着地した。
「キジじゃ」
おじいさんが笑顔で肩にとまったバッタを指差した。

「え?それはキジじゃなくてバッ・・」
おじいさんはそう言いかけたポチの口を指で塞いだ。
「予算がないんじゃ、わかるじゃろ?そもそもサルのお前にポチ役もやらせている時点で察してたじゃろ?」
年金生活をしている老夫婦には仲間を雇う資金がなかったのである。
「えっ?でもこういうのって、きび団子をあげて仲・・・」
おじいさんはそう言いかけたポチの口を指で塞いだ。
「なにを童話みたいなコト言っとるんじゃ!現実をみなさい、ポチ。」

「まぁまぁお二人さん、目的は鬼退治でしょ?仲間割れしてる場合じゃないよ。」
おじいさんの肩に乗ったバッタが喋り出し二人を制した。
「ここに飛んで来る途中に鬼ヶ島の下見をしてきたんだ、島の地理は大体頭に入ってるぜ!」
そういうとバッタは自分の小さな頭を自慢げに前足で差した。
「ヨシヨシ」
おじいさんは指でバッタを愛でる。
そうこうしている内に船から見える鬼ヶ島も既に眼前に迫っていた。

「まもなく鬼ヶ島港です、下船の際はお忘れ物のないようご注意ください」
船内アナウンスが流れて、一行を乗せた船は鬼ヶ島の港に吸いよせられるように入港していった。

筆者 sauna



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【ここまでのストーリー】

《第一話》(筆者 虹若丸)
昔、昔、あるところにおじいさんとおばあさんとポチが住んでいました!
ある日、おじいさんは海へ釣りに出かけました・・・。

《第二話 A》(筆者 ミミ子ちぶちぶ隊番犬)
おばあさんから
「おじいさん ポチも釣りに連れて行ってください。散歩兼お供に。」と言われました。
大きなおにぎり2つを腰につけ出発〜♪

《第三話 B》(筆者 新参者)
おじいさんとポチは釣竿片手に歩き始めました。海に着くと向こう側に鬼ヶ島が見えます。
あれはかつて桃太郎が退治したという鬼が住まう島です。
ポチは言いました。

「おじいさん!あと犬とキジがいれば鬼退治ができるね!」

なんと!ポチはおさるさんだったのです!

《第四話 E》(筆者 トム助
「はて、また鬼が悪さしとるんか?そないなことは何も聞いとらんが……わしが知らんだけかのう」
おじいさんは自慢の髭を撫でながら首を傾げました。

ポチは何も言わず、辺りを見渡しました。
すると、遠くの方から、誰かの叫び声が聞こえてくるではありませんか。

《第五話 D》(筆者 多菓子
「なんじゃ、なんじゃ!?」
おじいさんが声のする方に歩いていくとそこには鬼が倒れていました。いたるところをケガしています。
「これはこれは。」
また、鬼が悪さをしている、、、、という訳ではなさそうです。

「鬼ヶ島を救ってくれ、、、、」

鬼はか細く呟きました。

《第六話 D》(筆者 たじ
じいさんは心配して、鬼にたずねました。
「鬼さん、鬼さん、何があったのじゃ?」

鬼は、それに答えます。
「空から黒い大きな者がやってきて、鬼ヶ島で暴れておる」と、涙を流し始めました。
「まだ、仲間達が戦っておるのじゃ…」

じいさんは、驚きを隠せず大声で叫びました。
「なんと!鬼より強い者がおるというのか~?!」

《第七話 B》(筆者 バニバニ王子
黒く大きなもの…それは空に浮かぶ大きな鏡で、覗いても鏡の中は真っ暗で何も映らない。
鏡から毎日、黒い鬼のゾンビが落ちてきて、島の鬼たちを喰らい尽くそうとしている…と、鬼は語った。

《第八話 A》(筆者 イチゴサンド
「そ、それは大変じゃあないか!」
「もう手遅れかもしれないのじゃ」鬼は泣きながらおじいさんに訴えました。

「仲間を…救ってくれ」そう言ってその鬼は静かに息を引き取りました。

《第九話 A》(筆者 sauna
鬼の亡き骸を埋めた後、鬼ヶ島行きの船内でおじいさんとポチは無言でおにぎりをほおばる。船のデッキから見える鬼ヶ島はだいぶ大きくなっている。冷たい冬の潮風がおじいさんの垂れた頬を揺らす。

しばらくすると、ここまで一言も話さなかったポチが重い口を開いた。

《第十話 B》(筆者 sauna
ポチ「おじいさん、仲間がまだ揃ってないよ」
爺「心配するなサルよ。既に仲間の1人はこちらに向かっておる」
そういうとおじいさんは西の方角を指差した。

冷たい風にさらされながら鬼ヶ島に向かう船。ポチはおじいさんが指を指す方向を見ると、遠くの方から何かが凄い勢いで飛んできた。

《第11話 A》(筆者 sauna)
謎の飛来物を見つめるポチ。高速で接近してきた小さな飛来物は、船の上空を何度か旋回した後におじいさんの肩にピタッと着地した。
「キジじゃ」
おじいさんが笑顔で肩にとまったバッタを指差した。

「え?それはキジじゃなくてバッ・・」
おじいさんはそう言いかけたポチの口を指で塞いだ。
「予算がないんじゃ、わかるじゃろ?そもそもサルのお前にポチ役もやらせている時点で察してたじゃろ?」
年金生活をしている老夫婦には仲間を雇う資金がなかったのである。
「えっ?でもこういうのって、きび団子をあげて仲・・・」
おじいさんはそう言いかけたポチの口を指で塞いだ。
「なにを童話みたいなコト言っとるんじゃ!現実をみなさい、ポチ。」

「まぁまぁお二人さん、目的は鬼退治でしょ?仲間割れしてる場合じゃないよ。」
おじいさんの肩に乗ったバッタが喋り出し二人を制した。
「ここに飛んで来る途中に鬼ヶ島の下見をしてきたんだ、島の地理は大体頭に入ってるぜ!」
そういうとバッタは自分の小さな頭を自慢げに前足で差した。
「ヨシヨシ」
おじいさんは指でバッタを愛でる。
そうこうしている内に船から見える鬼ヶ島も既に眼前に迫っていた。

「まもなく鬼ヶ島港です、下船の際はお忘れ物のないようご注意ください」
船内アナウンスが流れて、一行を乗せた船は鬼ヶ島の港に吸いよせられるように入港していった。


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