みんなで繋ぐ物語(RWY)《第十話 C》

「ゾンビは元々普通の鬼だった」
ポチはお猿のポーズをとりながら呟き「鬼は月の姫様に恋したんだな。姫様を狙って月に侵攻した鬼が、姫様の鏡に跳ね返されたんだよ」と続けた。
ポチは恋を知る年頃の猿なのである。

筆者 にゃこ



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続きの話を募集中。


【ここまでのストーリー】

《第一話》(筆者 虹若丸)
昔、昔、あるところにおじいさんとおばあさんとポチが住んでいました!
ある日、おじいさんは海へ釣りに出かけました・・・。

《第二話 A》(筆者 ミミ子ちぶちぶ隊番犬)
おばあさんから
「おじいさん ポチも釣りに連れて行ってください。散歩兼お供に。」と言われました。
大きなおにぎり2つを腰につけ出発〜♪

《第三話 B》(筆者 新参者)
おじいさんとポチは釣竿片手に歩き始めました。海に着くと向こう側に鬼ヶ島が見えます。
あれはかつて桃太郎が退治したという鬼が住まう島です。
ポチは言いました。

「おじいさん!あと犬とキジがいれば鬼退治ができるね!」

なんと!ポチはおさるさんだったのです!

《第四話 E》(筆者 トム助
「はて、また鬼が悪さしとるんか?そないなことは何も聞いとらんが……わしが知らんだけかのう」
おじいさんは自慢の髭を撫でながら首を傾げました。

ポチは何も言わず、辺りを見渡しました。
すると、遠くの方から、誰かの叫び声が聞こえてくるではありませんか。

《第五話 D》(筆者 多菓子
「なんじゃ、なんじゃ!?」
おじいさんが声のする方に歩いていくとそこには鬼が倒れていました。いたるところをケガしています。
「これはこれは。」
また、鬼が悪さをしている、、、、という訳ではなさそうです。

「鬼ヶ島を救ってくれ、、、、」

鬼はか細く呟きました。

《第六話 D》(筆者 たじ
じいさんは心配して、鬼にたずねました。
「鬼さん、鬼さん、何があったのじゃ?」

鬼は、それに答えます。
「空から黒い大きな者がやってきて、鬼ヶ島で暴れておる」と、涙を流し始めました。
「まだ、仲間達が戦っておるのじゃ…」

じいさんは、驚きを隠せず大声で叫びました。
「なんと!鬼より強い者がおるというのか~?!」

《第七話 B》(筆者 バニバニ王子
黒く大きなもの…それは空に浮かぶ大きな鏡で、覗いても鏡の中は真っ暗で何も映らない。
鏡から毎日、黒い鬼のゾンビが落ちてきて、島の鬼たちを喰らい尽くそうとしている…と、鬼は語った。

《第八話 A》(筆者 イチゴサンド
「そ、それは大変じゃあないか!」
「もう手遅れかもしれないのじゃ」鬼は泣きながらおじいさんに訴えました。

「仲間を…救ってくれ」そう言ってその鬼は静かに息を引き取りました。

《第九話 A》(筆者 sauna
鬼の亡き骸を埋めた後、鬼ヶ島行きの船内でおじいさんとポチは無言でおにぎりをほおばる。船のデッキから見える鬼ヶ島はだいぶ大きくなっている。冷たい冬の潮風がおじいさんの垂れた頬を揺らす。

しばらくすると、ここまで一言も話さなかったポチが重い口を開いた。

《第十話 C》(筆者 にゃこ)
「ゾンビは元々普通の鬼だった」
ポチはお猿のポーズをとりながら呟き「鬼は月の姫様に恋したんだな。姫様を狙って月に侵攻した鬼が、姫様の鏡に跳ね返されたんだよ」と続けた。
ポチは恋を知る年頃の猿なのである。


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みんなで繋ぐ物語(RWY)《第十話 B》

ポチ「おじいさん、仲間がまだ揃ってないよ」
爺「心配するなサルよ。既に仲間の1人はこちらに向かっておる」
そういうとおじいさんは西の方角を指差した。

冷たい風にさらされながら鬼ヶ島に向かう船。ポチはおじいさんが指を指す方向を見ると、遠くの方から何かが凄い勢いで飛んできた。

筆者 sauna



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◆みんなで繋ぐ物語(RWY)《第11話 A》
謎の飛来物を見つめるポチ。高速で接近してきた小さな飛来物は、船の上空を何度か旋回した後におじいさんの肩にピタッと着地した。


【ここまでのストーリー】

《第一話》(筆者 虹若丸)
昔、昔、あるところにおじいさんとおばあさんとポチが住んでいました!
ある日、おじいさんは海へ釣りに出かけました・・・。

《第二話 A》(筆者 ミミ子ちぶちぶ隊番犬)
おばあさんから
「おじいさん ポチも釣りに連れて行ってください。散歩兼お供に。」と言われました。
大きなおにぎり2つを腰につけ出発〜♪

《第三話 B》(筆者 新参者)
おじいさんとポチは釣竿片手に歩き始めました。海に着くと向こう側に鬼ヶ島が見えます。
あれはかつて桃太郎が退治したという鬼が住まう島です。
ポチは言いました。

「おじいさん!あと犬とキジがいれば鬼退治ができるね!」

なんと!ポチはおさるさんだったのです!

《第四話 E》(筆者 トム助
「はて、また鬼が悪さしとるんか?そないなことは何も聞いとらんが……わしが知らんだけかのう」
おじいさんは自慢の髭を撫でながら首を傾げました。

ポチは何も言わず、辺りを見渡しました。
すると、遠くの方から、誰かの叫び声が聞こえてくるではありませんか。

《第五話 D》(筆者 多菓子
「なんじゃ、なんじゃ!?」
おじいさんが声のする方に歩いていくとそこには鬼が倒れていました。いたるところをケガしています。
「これはこれは。」
また、鬼が悪さをしている、、、、という訳ではなさそうです。

「鬼ヶ島を救ってくれ、、、、」

鬼はか細く呟きました。

《第六話 D》(筆者 たじ
じいさんは心配して、鬼にたずねました。
「鬼さん、鬼さん、何があったのじゃ?」

鬼は、それに答えます。
「空から黒い大きな者がやってきて、鬼ヶ島で暴れておる」と、涙を流し始めました。
「まだ、仲間達が戦っておるのじゃ…」

じいさんは、驚きを隠せず大声で叫びました。
「なんと!鬼より強い者がおるというのか~?!」

《第七話 B》(筆者 バニバニ王子
黒く大きなもの…それは空に浮かぶ大きな鏡で、覗いても鏡の中は真っ暗で何も映らない。
鏡から毎日、黒い鬼のゾンビが落ちてきて、島の鬼たちを喰らい尽くそうとしている…と、鬼は語った。

《第八話 A》(筆者 イチゴサンド
「そ、それは大変じゃあないか!」
「もう手遅れかもしれないのじゃ」鬼は泣きながらおじいさんに訴えました。

「仲間を…救ってくれ」そう言ってその鬼は静かに息を引き取りました。

《第九話 A》(筆者 sauna
鬼の亡き骸を埋めた後、鬼ヶ島行きの船内でおじいさんとポチは無言でおにぎりをほおばる。船のデッキから見える鬼ヶ島はだいぶ大きくなっている。冷たい冬の潮風がおじいさんの垂れた頬を揺らす。

しばらくすると、ここまで一言も話さなかったポチが重い口を開いた。

《第十話 B》(筆者 sauna
ポチ「おじいさん、仲間がまだ揃ってないよ」
爺「心配するなサルよ。既に仲間の1人はこちらに向かっておる」
そういうとおじいさんは西の方角を指差した。

冷たい風にさらされながら鬼ヶ島に向かう船。ポチはおじいさんが指を指す方向を見ると、遠くの方から何かが凄い勢いで飛んできた。


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みんなで繋ぐ物語(RWY)《第十話 A》

ちょうどその頃、沖合では大和の乗組員が米軍が来るのを待ち構えていました。
艦橋で偵察用の双眼鏡を構えていた参謀がつぶやきました。
「む。米だ」
隣りでそれを聞いた司令官が叫びました。
「何!?米軍だと」
ただちに戦闘態勢が敷かれました。空母から飛び立ったゼロ戦がおじいさんの舟に接近します。
「貴様かぁああああ。米兵は!」
そう叫びながらパイロットの飛行機は船の上をぐるぐると旋回します。
おじいさんは危険を察知し、とっさに機転を利かせて叫びました。
「He~y! I’m Oldman!」
ゼロ戦のパイロットはそれを聞くと

筆者 ハスラー



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【ここまでのストーリー】

《第一話》(筆者 虹若丸)
昔、昔、あるところにおじいさんとおばあさんとポチが住んでいました!
ある日、おじいさんは海へ釣りに出かけました・・・。

《第二話 A》(筆者 ミミ子ちぶちぶ隊番犬)
おばあさんから
「おじいさん ポチも釣りに連れて行ってください。散歩兼お供に。」と言われました。
大きなおにぎり2つを腰につけ出発〜♪

《第三話 A》(筆者 パチビードク)
海岸にはおじいさん専用の小舟があります。おじいさんはいつもこの小舟で、
海岸から少し離れた沖へ出かけます。
「ポチ、行くよ!」
おじいさんは、小舟をこぎはじめました。

《第四話 A》(筆者 フルマックス)
空にはたくさんのカモメがで飛んでいました。突然、その中の2羽が急降下を始めました。
狙いはおにぎりです。
おじいさんは釣竿、ポチは大声で必死に抵抗しましたが、おにぎり全部をカモメに獲られてしまいました。

《第五話 A》(筆者 パチビードク)
「クソ!どろぼうカモメめ。今度、つかまえて、やきとりにして食ってやるから、覚えてろ!」
おじいさんはイライラしながらも気を取り直して、釣り糸を海へ投げ込みました。
すると、すぐに竿が震えました。
おじいさん「わぉ、引きずり込まれる。」
どうやら、大物がかかったようです。
「だめだ!大きすぎる。このままでは、俺が引き込まれる。」
舟が大きく傾きました。
「てんぷくする!」
その時、魚体の姿が現れました。
「でかい!」
「ワン、ワワン、ワン!」けんめいに
吠えるポチ。
「だめだ、引きずられる。」
「ウー!ワン」
ポチが海へ飛び込み、その魚体におそいかかりました。
「ポチ!」
ポチと魚体は海中に、引きずり込まれました。
「ポチ…」

《第六話 A》(筆者 さいんず)
するとなんと、海中の女神様が生物を二匹掴み出てきたではありませんか!
「あなたが落としたのはよくわからん魚ですか? それとも犬のポチですか?」
「いや落としたわけでは」
「うるさいな……さっさと答えろ老いぼれ! 釣りだの騒ぎやがって迷惑なんだよ!」
 おじいさんは思いました。もっと労ってくれ、と。

《第七話 A》(筆者 さいんず)
その時、ろくに仕事もせず暇しているおばあさんが現れ、言いました。
「誰がポチを犬だと言った」
「!?」
女神様は二度見三度見、犬犬犬。どう見てもポチは犬です。
よくわからないことを言うおばあさんを見て、おじいさんに電流走る────
「女神様や、女神様。この婆を差し出すゆえポチを返してくれまいか。それと、犬のポチも、くれまいか」
おじいさんはおばあさんを女神様に差し出しました。
「……」
「足りぬと言われるならこれ、おにぎりを、女神様に差し出すゆえ」
おじいさんは米粒を女神様に差し出しました。
「…………」

《第八話 B》(筆者 秋桜)
すると女神様はさっきと比べ物にならないくらい優しい口調で言いました。
「どれもいりませんわ。この子はお返しします。」
そしておじいさんにポチを渡すと、海へ帰っていきました。
ポチが「クゥーン」と、鳴きました。お腹が空いたようです。おじいさんはポチに和三盆を渡しました。「ポチ、お食べ」おじいさんがそう言うと、よほどお腹が減っていたのでしょう。ポチはがぶりと食いつき、むしゃむしゃと食べ始めました。

《第九話 B》(筆者 ふたよ)
「待ちな! ジジイ! この和三盆は、一体どこから持って来やがった!」
憤るおばあさん。

実は、この和三盆は、おばあさんがお爺さんのいない間にこっそり食べようと隠していた物だったのです。

「甘い! 和三盆のように甘いぞ! このジジイの目を誤魔化せると思うほうがおかしい!」
高らかに笑うお爺さん。

何やら不穏な空気に、和三盆を食べ切ってしまったポチは、気まずい思いをして、尻尾を巻いてガタガタと震えていました。

《第十話 A》(筆者 ハスラー)
ちょうどその頃、沖合では大和の乗組員が米軍が来るのを待ち構えていました。
艦橋で偵察用の双眼鏡を構えていた参謀がつぶやきました。
「む。米だ」
隣りでそれを聞いた司令官が叫びました。
「何!?米軍だと」
ただちに戦闘態勢が敷かれました。空母から飛び立ったゼロ戦がおじいさんの舟に接近します。
「貴様かぁああああ。米兵は!」
そう叫びながらパイロットの飛行機は船の上をぐるぐると旋回します。
おじいさんは危険を察知し、とっさに機転を利かせて叫びました。
「He~y! I’m Oldman!」
ゼロ戦のパイロットはそれを聞くと


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みんなで繋ぐ物語(RWY)《第九話 B》

「待ちな! ジジイ! この和三盆は、一体どこから持って来やがった!」
憤るおばあさん。

実は、この和三盆は、おばあさんがお爺さんのいない間にこっそり食べようと隠していた物だったのです。

「甘い! 和三盆のように甘いぞ! このジジイの目を誤魔化せると思うほうがおかしい!」
高らかに笑うお爺さん。

何やら不穏な空気に、和三盆を食べ切ってしまったポチは、気まずい思いをして、尻尾を巻いてガタガタと震えていました。

筆者 ふたよ



【続きはこちら】

◆みんなで繋ぐ物語(RWY)《第十話 A》
ちょうどその頃、沖合では大和の乗組員が米軍が来るのを待ち構えていました。


【ここまでのストーリー】

《第一話》(筆者 虹若丸)
昔、昔、あるところにおじいさんとおばあさんとポチが住んでいました!
ある日、おじいさんは海へ釣りに出かけました・・・。

《第二話 A》(筆者 ミミ子ちぶちぶ隊番犬)
おばあさんから
「おじいさん ポチも釣りに連れて行ってください。散歩兼お供に。」と言われました。
大きなおにぎり2つを腰につけ出発〜♪

《第三話 A》(筆者 パチビードク)
海岸にはおじいさん専用の小舟があります。おじいさんはいつもこの小舟で、
海岸から少し離れた沖へ出かけます。
「ポチ、行くよ!」
おじいさんは、小舟をこぎはじめました。

《第四話 A》(筆者 フルマックス)
空にはたくさんのカモメがで飛んでいました。突然、その中の2羽が急降下を始めました。
狙いはおにぎりです。
おじいさんは釣竿、ポチは大声で必死に抵抗しましたが、おにぎり全部をカモメに獲られてしまいました。

《第五話 A》(筆者 パチビードク)
「クソ!どろぼうカモメめ。今度、つかまえて、やきとりにして食ってやるから、覚えてろ!」
おじいさんはイライラしながらも気を取り直して、釣り糸を海へ投げ込みました。
すると、すぐに竿が震えました。
おじいさん「わぉ、引きずり込まれる。」
どうやら、大物がかかったようです。
「だめだ!大きすぎる。このままでは、俺が引き込まれる。」
舟が大きく傾きました。
「てんぷくする!」
その時、魚体の姿が現れました。
「でかい!」
「ワン、ワワン、ワン!」けんめいに
吠えるポチ。
「だめだ、引きずられる。」
「ウー!ワン」
ポチが海へ飛び込み、その魚体におそいかかりました。
「ポチ!」
ポチと魚体は海中に、引きずり込まれました。
「ポチ…」

《第六話 A》(筆者 さいんず)
するとなんと、海中の女神様が生物を二匹掴み出てきたではありませんか!
「あなたが落としたのはよくわからん魚ですか? それとも犬のポチですか?」
「いや落としたわけでは」
「うるさいな……さっさと答えろ老いぼれ! 釣りだの騒ぎやがって迷惑なんだよ!」
 おじいさんは思いました。もっと労ってくれ、と。

《第七話 A》(筆者 さいんず)
その時、ろくに仕事もせず暇しているおばあさんが現れ、言いました。
「誰がポチを犬だと言った」
「!?」
女神様は二度見三度見、犬犬犬。どう見てもポチは犬です。
よくわからないことを言うおばあさんを見て、おじいさんに電流走る────
「女神様や、女神様。この婆を差し出すゆえポチを返してくれまいか。それと、犬のポチも、くれまいか」
おじいさんはおばあさんを女神様に差し出しました。
「……」
「足りぬと言われるならこれ、おにぎりを、女神様に差し出すゆえ」
おじいさんは米粒を女神様に差し出しました。
「…………」

《第八話 B》(筆者 秋桜)
すると女神様はさっきと比べ物にならないくらい優しい口調で言いました。
「どれもいりませんわ。この子はお返しします。」
そしておじいさんにポチを渡すと、海へ帰っていきました。
ポチが「クゥーン」と、鳴きました。お腹が空いたようです。おじいさんはポチに和三盆を渡しました。「ポチ、お食べ」おじいさんがそう言うと、よほどお腹が減っていたのでしょう。ポチはがぶりと食いつき、むしゃむしゃと食べ始めました。

《第九話 B》(筆者 ふたよ)
「待ちな! ジジイ! この和三盆は、一体どこから持って来やがった!」
憤るおばあさん。

実は、この和三盆は、おばあさんがお爺さんのいない間にこっそり食べようと隠していた物だったのです。

「甘い! 和三盆のように甘いぞ! このジジイの目を誤魔化せると思うほうがおかしい!」
高らかに笑うお爺さん。

何やら不穏な空気に、和三盆を食べ切ってしまったポチは、気まずい思いをして、尻尾を巻いてガタガタと震えていました。



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みんなで繋ぐ物語(RWY)《第八話 B》

すると女神様はさっきと比べ物にならないくらい優しい口調で言いました。
「どれもいりませんわ。この子はお返しします。」
そしておじいさんにポチを渡すと、海へ帰っていきました。
ポチが「クゥーン」と、鳴きました。お腹が空いたようです。おじいさんはポチに和三盆を渡しました。「ポチ、お食べ」おじいさんがそう言うと、よほどお腹が減っていたのでしょう。ポチはがぶりと食いつき、むしゃむしゃと食べ始めました。

筆者 秋桜



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「待ちな! ジジイ! この和三盆は、一体どこから持って来やがった!」


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《第一話》(筆者 虹若丸)
昔、昔、あるところにおじいさんとおばあさんとポチが住んでいました!
ある日、おじいさんは海へ釣りに出かけました・・・。

《第二話 A》(筆者 ミミ子ちぶちぶ隊番犬)
おばあさんから
「おじいさん ポチも釣りに連れて行ってください。散歩兼お供に。」と言われました。
大きなおにぎり2つを腰につけ出発〜♪

《第三話 A》(筆者 パチビードク)
海岸にはおじいさん専用の小舟があります。おじいさんはいつもこの小舟で、
海岸から少し離れた沖へ出かけます。
「ポチ、行くよ!」
おじいさんは、小舟をこぎはじめました。

《第四話 A》(筆者 フルマックス)
空にはたくさんのカモメがで飛んでいました。突然、その中の2羽が急降下を始めました。
狙いはおにぎりです。
おじいさんは釣竿、ポチは大声で必死に抵抗しましたが、おにぎり全部をカモメに獲られてしまいました。

《第五話 A》(筆者 パチビードク)
「クソ!どろぼうカモメめ。今度、つかまえて、やきとりにして食ってやるから、覚えてろ!」
おじいさんはイライラしながらも気を取り直して、釣り糸を海へ投げ込みました。
すると、すぐに竿が震えました。
おじいさん「わぉ、引きずり込まれる。」
どうやら、大物がかかったようです。
「だめだ!大きすぎる。このままでは、俺が引き込まれる。」
舟が大きく傾きました。
「てんぷくする!」
その時、魚体の姿が現れました。
「でかい!」
「ワン、ワワン、ワン!」けんめいに
吠えるポチ。
「だめだ、引きずられる。」
「ウー!ワン」
ポチが海へ飛び込み、その魚体におそいかかりました。
「ポチ!」
ポチと魚体は海中に、引きずり込まれました。
「ポチ…」

《第六話 A》(筆者 さいんず)
するとなんと、海中の女神様が生物を二匹掴み出てきたではありませんか!
「あなたが落としたのはよくわからん魚ですか? それとも犬のポチですか?」
「いや落としたわけでは」
「うるさいな……さっさと答えろ老いぼれ! 釣りだの騒ぎやがって迷惑なんだよ!」
 おじいさんは思いました。もっと労ってくれ、と。

《第七話 A》(筆者 さいんず)
その時、ろくに仕事もせず暇しているおばあさんが現れ、言いました。
「誰がポチを犬だと言った」
「!?」
女神様は二度見三度見、犬犬犬。どう見てもポチは犬です。
よくわからないことを言うおばあさんを見て、おじいさんに電流走る────
「女神様や、女神様。この婆を差し出すゆえポチを返してくれまいか。それと、犬のポチも、くれまいか」
おじいさんはおばあさんを女神様に差し出しました。
「……」
「足りぬと言われるならこれ、おにぎりを、女神様に差し出すゆえ」
おじいさんは米粒を女神様に差し出しました。
「…………」

《第八話 B》(筆者 秋桜)
すると女神様はさっきと比べ物にならないくらい優しい口調で言いました。
「どれもいりませんわ。この子はお返しします。」
そしておじいさんにポチを渡すと、海へ帰っていきました。
ポチが「クゥーン」と、鳴きました。お腹が空いたようです。おじいさんはポチに和三盆を渡しました。「ポチ、お食べ」おじいさんがそう言うと、よほどお腹が減っていたのでしょう。ポチはがぶりと食いつき、むしゃむしゃと食べ始めました。



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デリバリー物語《第12話 A》

「熱いっ!熱い熱い!誰か助けて!」
雫は叫ぶ。だが僕は呆然と、何もできずに突っ立っていた。
「……雫……」
頭の中が真っ白になった。
しかし突然、雫との思い出が頭をよぎり、僕はやるべきことを思い出した。
「救急車を呼ばないと……」
数分後、雫は救急車に運ばれていった。その後、雫は病院で事切れた……
はずだったのに。どうしてまた僕の前に現れたんだ。

筆者 秋桜



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【ここまでのストーリー】

《第一話》(筆者 空志郎)
ピンポーン!こんばんは、ヤマト運輸です。お荷物お届けに参りました。
ピンポーン!ヨドバシドットコムです。
ピンポーン!アマゾンドットコムです。
ピンポーン!ウーバーイーツです。
ピンポーン!出前館です。
このタワーマンションはいつもこの時間、入口が混雑する。せっかく早く着いてもなかなか順番が回ってこない。
・・・・そしてようやくボクの番。ピンポーン!こんばんは、ウーバーイーツです。テイクアウトの品をお届けに参りました。・・・・「ありがとうございました」「またよろしくお願いします」。
今日のお客はラッキーだった。この分なら今回も高評価は間違いなし。うまく行けば高いチップもゲットできるかもしれない。でも今日の奥さんは少し様子が暗かった。顔の左側を見せないようにしてた感じもした。どうしたんだろう?ふと新一の頭をよぎったが、今日は時間がまだ早いので、新一は気にせずもう1件デリバリーをこなそうと決めた。
外に出ると、雨が降り始めていた。雨雲レーダーをチェックすると、雨雲は小さいが、断続的にやってくる予報だった。今日はもう店じまいにしよう。新一は自宅に帰ろうと決めた。

《第二話 A》(筆者 空志郎)
(別の日)
今日はどんな人に会えるのか。
新一はこの仕事をはじめて3か月になるが、人の生活の一部が垣間見れるこの配達の仕事が密かな楽しみになっていた。
コロナ禍でオンラインでやり取りすることが増え、めっきり他人と会わなくなったことも影響している。
以前はスポーツジムに時々通っていたが、今は密になり行けなくなったので、
もともとは体力づくりと新しいことをはじめる少しの好奇心が目的だった。
それが今は人間観察が第一目的になっていた。
お仕事開始。配達アプリをオンにすると、早速、近くのフランス料理店の注文通知が来た。店に行くと、料理は2人分、ワインも一緒に頼んでいる。ウーバーバッグに料理を詰め込み、新一は店を出発した。

《第三話 A》 (筆者 空志郎)
配達先に着きインターホンを押すと、中から品のある小綺麗な年配女性が出てきた。
いつものように軽い笑顔で事務的に注文の料理を渡そうとしたが、女性は少し人と話しがしたかったらしい。
「ここのフランス料理、本当に美味しいんですよ。お肉も柔らかくて、ソースも何度でも食べたくなる病み付きになるお味なの」
「ありがとうございます」
「3年前の金婚式の記念日に主人に連れてってもらったんだけど。。そのあと主人は脳卒中で車椅子になり、外出したがらなくなっちゃったからもう行けないなと諦めてたんだけど、この前、娘からこのフランス料理屋さんがデリバリー可能になったと聞いてね。。本当にありがとう。配達ご苦労様です」。年配女性は配達員に深く感謝した。
女性は新一をフランス料理店側の人間と少し混同している感じだった。ただ、新一は自分が料理したわけではないのに、ほっこりした温かい気持ちになった。便利の一端を担うだけと思っていたが、人のためにもなってるのだと感じた瞬間だった。

《第四話 A》 (筆者 三編柚菜)
新たな注文通知を受け取り、新一はペダルを強く踏み込んだ。

 昨日とは打って変わった晴天の下、フランス料理店でのやり取りも相まって気分は透き通っていた。
 だから、なのだろう。
 新一の脳裏に、あの──顔の左側を見せないようにしていた──女性の姿が過ぎった。
 緩い下り坂、ペダルから足を離す。 心地よい風に前髪をなびかせる新一は、突如呼び起こされた過去を反芻し、心が小雨に佇むような感に打たれた。
 どうしてこんなにも引っ掛かるのか……。
 疑問は霧のように、脳を支配する。
 しかし、あくまで自分は一人の配達人にすぎないのだ。 プライバシーの観点からしても、独善的な考えで首を突っ込むわけにもいくまい。
 多分、化粧の途中だったんだろう。
 新一はそう結論付けて、視界に目的地を見付けるや再びペダルに足を乗せた。
 どこまでも蒼かったはずの空を侵食する、遠方の鈍色にも気付かずに。

《第五話 A》 (筆者 物部木絹子)
イタリアン系ファミレス店の品を、閑静な住宅街の一軒家に配達し終わった時だ。再びペダルをこぎ始めた新一の視界に幾本もの細長い線が降りてくる。
 雨だ。
 ある程度の雨であれば制服は弾いてくれるが問題は頭だ……新一はヘルメットを持っていない。
(はあ……やっぱり原付免許くらい持っとくべきだったかなぁ)
 こんな時だけ都合よく後悔する。
傘差し運転はまずい。コンビニにでも寄ってタオルを買って帰ろうと思ったがこの住宅街から店舗への通り道は、暫く行かないとコンビニさえない人気のない畦道だったのを思い出し、自然とため息が漏れる。
まるで今の天気のような気分の新一であったが、橋に差し掛かったところで欄干から下の川をじっと覗き込んでいる女を見つける。
 新一は我が目を疑った。
 女が激しさを増す雨の中、傘も何も凌ぐ物を持っていなかった……というのもあるが、それよりもその女が間違いなく顔の左側を見せないようにしていたタワーマンションの奥さんだったからだ。

《第六話 A》 (筆者 ユーハバッハ正義)
色々と思うことはあったが、新一は女を無視することにした。
 悪人になるつもりはないが、歓んで善行をするつもりもない。トラブルに巻き込まれるぐらいなら無視してしまおうと思ったのだ。
新一はただ前だけを見て女の背後を通過する。これで何事もなく……
 「…………」
 髪をかき上げていたことを思い出した。そうだ、左側の髪をかき上げて耳に乗っけていた。振り向きさえすればあの奥さんの顔の左側を見ることができるのだ。
 「…………」
 もはや反射的に振り向いていた。
 「…………」
 「…………」
 そして新一の目に映ったのは、顔の左半分を手で隠してこちらを振り向く女。
 目と目が合った。
 その目は欄干の下にある川よりも深い深い黒色に塗られていた。
 新一は何事もなかったように前に向き直すと、変わらぬスピードで自転車を漕ぐ。
 雨脚が強まったのを新一は感じていた。

《第七話 A》 (筆者 物部木絹子)
「……やっぱり、忘れてるのね。」
心臓が止まるかと思った。ほとんど耳元で聞こえたその声に反射的にブレーキをかけ、停止する。
恐る恐る、背後を振り向く。
さっきの女が荷台に横座りし、こちらを深淵に誘うような漆黒の瞳で見つめていた……顔の左半分はやはり髪で隠れている。
「ひっ……!」
新一は思わず女の肩を突き飛ばす。
女はバランスを取り損ない、水を弾くアスファルトの上に倒れ込んだ。
その時、女の髪が乱れ、遂にその顔の左半分が顕になった……酷い火傷の痕だ。
新一は驚きのあまり体が動かず、その場で荒い呼吸と瞬きを数回。
ほんの2秒も経っていなかったはずだ、だが目の前の女の火傷痕は顔全体おろか、服から出た出足や首にも広がっているではないか……!
「いっ痛っ!」
突然、まるで鈍器で殴られたような頭痛が新一を襲う。
(俺は……この女(ヒト)を知っている?)
女は立ち上がり、新一に告げる。
「……さっきも、飛び降りそうに見えたのに止めなかったね。冷淡なところ、やっぱり変わってないんだね。ねえ、私の本当に欲しいモノ、早く届けてよ。」

《第八話 A》 (筆者 物部木絹子)
頭の痛みに悶える中も女はまだ何かしゃべり続けているが、どうやら新一は聞くどころではない様子だ。
「お前は……雫(しずく)? いや、まさか! だって雫は確かに……!」
 次第に新一を襲うものは痛みから胸の苦しさに変わっていった。
 思い出したのだ。
 胸を押さえ、何とか立てた自転車を支えに身を縮こまらせる。
「ちょっと、君、大丈夫ですか?」
パトロール中らしい巡査が声をかけてきた。
「……あっ、はい、ちょっと苦しくなって休んでただけなんで。もう……大丈夫です。」
巡査は一瞬怪訝そうな表情を浮かべたが、怪し気な物も持っていないし、平静を装う新一は実際大丈夫そうに見えた為、深入りする事なく「滑らないよう気をつけて」とだけ告げパトカーを走らせて行った。
 新一は一先ず家に戻ることにした。
 途中、携帯が鳴る。Uber eats本社から【悪質な嫌がらせに対する注意勧告】といった旨のメッセージだったが、今は無視だ。
戻るや否や疲労が決壊する。気が緩んだのか、新一の目からは堰を切ったように涙が溢れ出した。
……雫は、婚約までした新一の恋人だった。
2人は同棲していた。仲も良かった。毎日が幸せだった。あの事件が起こるまでは。

――一方少し前、新一が宅配に行った高級タワーマンションの一室……
「ねえ、あなた。ホントにラーメン頼んだんじゃないの!?」
小太りで厚化粧、短髪にパーマをかけた中年の夫人がやや怒りを孕んだ声で問いただす。
「はあ? ラーメンなんてわざわざ頼むわけないだろ。しかも家に! というかいきなり何なんだ。」
夫と思われる、高身長ながらも適度に腹周りに脂の乗った、白髪まじりの初老の男もやや喧嘩腰に問い返す。
「それが、この1000円札が一緒に置かれてたのよ!! 気味悪いったらありゃあしない! ウーバーイーツって書いてるわね……店員の悪戯だか何だか知らないけど、ちょっと今から文句言ってやろうと思ってたのよ!」
「……それは気持ち悪いな。人様をそんなに金に苦労してるとでも思ってふざけてやがるのか!? ああ、腹が立つ奴だな。会社にビシっと言ってやれ!」

《第九話 A》 (筆者 パチビードク)
再び新一の懐古が始まる。

そう、僕は雫と同棲していた。同棲といっても別々にアパートを借りていた。しかしほとんど僕のアパートに入り浸りだ。すなわち半同棲みたいなものだ。

「新一さん、いつまでこの仕事しているの。新一さんは、いつまでもここでアルバイトしている人ではないわ」
僕も気付いていた。このままでは結婚など出来ない。そして、本格的に就職活動を始めた。
そのかいあって、ようやく正社員に採用された。
仕事は忙しく、毎日朝早くから夜遅くまで働き詰めだった。ほとんどヘトヘトになってアパートに帰った。
当然、雫と一緒にいる時間は減った。雫は自分のアパートへ戻ってしまった。
僕は内心ほっとした。
そして、あの事件が起こってしまった。

《第十話 A》 (筆者 物部木絹子)
その日もやはり雫が泊まりにきていた。このところの彼女はメンヘラ……と言えば聞こえが悪いが、正直ちょっと変になっていて、訳もないのに急に泣き出したり執拗に僕の行動を把握したがったりで手を焼いていた。かと言って簡単に別れを切り出すには難しい情も積み重なっていた為ズルズルと関係が続いていた感じだった。
 その日の深夜2時頃だ。キッチンの方で雫が明かりを点けて何やらごぞごぞやっている物音で否が応でも目が覚めた。
「……おい、雫? 何やってんだ?」
「……」
動物本能的な、嫌な予感が背筋を伝う。
「ねえ。」
そう呟き、こちらに背を向け床に座っていた彼女がゆっくり半回転する。同時に自分の前に置いていた盥(たらい)のような物も動かした。
「私のせいなんだよね。私が悪いから、ちゃんと同棲さえもしてくれないんでしょ? 私の前世が殺人鬼だから。」
「……は?」
ふざけているのかと思いたかったが、鬼気迫る表情と喋り方がそれを許さない。
「占いでそう言われたの。
確かに私なんかダメダメだよ? ……ねえ、でも嫌だ……お願いだから一人にしないで!」
「さっきから何言って!?」
彼女の方に歩み寄り、盥が邪魔で移動させようと思った時だ。
「あつっ!」
指先に少し触れてしまい気づく。中には並々と熱湯が張られていた。

《第11話 A》 (筆者 物部木絹子)
「離れてよっ!!」
そう言うと雫は僕を突き飛ばす。
「おいっ!何やってんだよ!!てか、僕はちゃんと雫との結婚考えてるし……今だって同棲続けてるじゃないか。この形は二人で話し合った結果だろ!」
 近寄れば今にも盥の熱湯を被りそうな彼女に向かい、何とか落ち着いてもらえるよう話しかける。勿論、言っていることは本心だ。
……いや、本心か?
「嘘。本当はカエデさんの方がいいんでしょ。」
 カエデ……塚本楓。
 今の会社の3つ年上の上司だ。
 彼女には……雫に対する愚痴めいた事を聞いてもらっていたんだった。
「彼女はただの上司だよ。」
「……ふっ、はっ!」
「!?」
「はっはははははは!!ただの上司に私の為に買った指輪プレゼントしたの?笑えるわ!!」
 そうだ……僕は……
『そんな彼女捨てちゃいなって!ねえ、私はどうよ?』
 あの日、塚本さんの家を訪ねて……
(ピンポーン)
『はーい。』
『こんにちは。塚本楓さんへ、お届けものにあがりました!』
……その日はそのまま一夜を共にしたのだ。
「全部調べあげたんだから言い逃れできないわよ?」
 そう言い徐ろに立ち上がりかけた彼女だが、あろう事かワンピースの裾を踏んづけて体勢を崩す。
「わっ、きゃああ!!」
手をつこうとしたのは運悪く盥の端で、バシャア、という音と共に熱湯が彼女の顔の左側を舐めていったのだった。

《第12話 A》 (筆者 秋桜)
「熱いっ!熱い熱い!誰か助けて!」
雫は叫ぶ。だが僕は呆然と、何もできずに突っ立っていた。
「……雫……」
頭の中が真っ白になった。
しかし突然、雫との思い出が頭をよぎり、僕はやるべきことを思い出した。
「救急車を呼ばないと……」
数分後、雫は救急車に運ばれていった。その後、雫は病院で事切れた……
はずだったのに。どうしてまた僕の前に現れたんだ。


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未来から来た女の子《第四話 C》

「ほら、まずはゴミを捨てて!」
ルカはそう私を急かす。
「だったらルカも手伝ってくれればいいのに……」
私は思わず愚痴をこぼした。
ルカは少し嫌な顔をしたが、
「もう、やればいいんでしょ、」
と、渋々ゴミを捨て始めた。
来々々世の自分のために片付けしてるんだから、ルカも手伝わないと理不尽でしょ、と思いながら私は何も言わずに手を動かしていく。
「沙織、疲れたー」
ルカはもう何もしたくない!というように床に寝転がった。
私は気になることがあったので、ルカに聞いてみた。
「ルカの家庭環境ってそんなに悪いの?」
するとルカは悲しそうな顔をして、
「お父さんは事故で死んじゃって、お母さんはお仕事で忙しいの。それにお母さんは帰ってきても、ご飯も作ってくれないし、おまけに私のことを叩いたりしてくるの。」
と言った。
可哀想だな、とは思ったものの、自分のせいだから何も言えない。


筆者 秋桜



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【ここまでのストーリー】

《第一話》 (筆者 Saki)
「ごめんね…、うち今、厳しくて。」
3年勤めたファミレスは、そんな言葉であっさり解雇された。

小野沙織、28歳。
これからどうしよう。
私って何にもないんだよな…

都心から電車で30分。
大田区蒲田にある古いワンルームマンション。

私はここでずっと一人なんだろうか…
二階の部屋を見上げた。
あれ?明かりがついてる。 
急いで階段を上がった。

「あ、お邪魔してます!」
ドアを開けると小さな女の子がベットからぴょこんと立ち上がった。

「私、ルカといいます。遠い未来から来ました。」


《第二話 A》(筆者 Kuuugle)
「あなたは私なんです」

「え!?私?」急に何を言い出すんだろうと沙織は思った。
聞けば、ルカにとって私は前々々世の自分だそうで、どうも今の私がテキトーに生きてるから、来世になるごとに家庭環境が悪化しているらしい。
その状況を何とか変えたいと私のところにやって来たようだ。


《第三話 A》(筆者 虹若丸)
「まずはこの散らかり放題の汚い部屋を何とかしなくちゃね・・・。」
ルカは半ば呆れたような声で言った・・・。
「勝手に人の家に上がり込んでおいて、何言うのよ!」
私はすかさず反論した。
「家庭環境の悪化を変えるには、まず身近なところから綺麗にして、運の流れを変えることが重要なのよ!」
ルカも負けてはいない!


《第四話 C》(筆者 秋桜
「ほら、まずはゴミを捨てて!」
ルカはそう私を急かす。
「だったらルカも手伝ってくれればいいのに……」
私は思わず愚痴をこぼした。
ルカは少し嫌な顔をしたが、
「もう、やればいいんでしょ、」
と、渋々ゴミを捨て始めた。
来々々世の自分のために片付けしてるんだから、ルカも手伝わないと理不尽でしょ、と思いながら私は何も言わずに手を動かしていく。
「沙織、疲れたー」
ルカはもう何もしたくない!というように床に寝転がった。
私は気になることがあったので、ルカに聞いてみた。
「ルカの家庭環境ってそんなに悪いの?」
するとルカは悲しそうな顔をして、
「お父さんは事故で死んじゃって、お母さんはお仕事で忙しいの。それにお母さんは帰ってきても、ご飯も作ってくれないし、おまけに私のことを叩いたりしてくるの。」
と言った。
可哀想だな、とは思ったものの、自分のせいだから何も言えない。


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Suspicion-疑惑 -《第四話 A》

空気人形をつまみあげるようにして手に取ってみる。
人肌程度の硬度、精巧な骨組み。その他俺を欺くためだけに組まれたプログラムと、それを実行する鉄の塊。
安くもなさそうなそれがわざわざ破裂音をたてたあたり、俺をからかっているらしかった。

『…じゃあ、「本物」の姉貴は…?』

漏れた声は自分でも驚くほどか細く、言葉尻は鳴り響いたメール受信の通知音にかきけされた。

姉だったガラクタを放り捨てて、メールフォルダを開く。そこに意思はなく、ほとんど機械がプログラムを実行するのと同じだった。

«次もよろしくな»

何通目かも分からないそのメールを、溢れ出しそうなゴミ箱に押し込んだ。

筆者 イル
 



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【ここまでのストーリー】


《第一話》(筆者 るくすすん)

梅雨入りしそうなじっとりとした真夜中
ひとりで単車を転がしていた

ふッとバックミラーをのぞき込むと
煌々と警察車両の赤色灯とサイレンが俺を追っていた

警察車両の1台が、拡声器を使い停止命令を訴えていた
『とまれ小僧!!!』

すごい剣幕で、俺の単車の後を追いかけてくる

素直に止まるはずもない
東京から神奈川に入る県境
多摩川の上を走り向ける

目の前に見えるのは川崎の高層ビル群と神奈川県警の交機

後方には蒲田警察
前方には神奈川県警の交機

多摩川の橋の上で赤色灯に囲まれ 絶体絶命!

しばらくすると逆車線の川崎方面から一台の軽自動車が上って来た

俺は賺さず、軽自動車が上って来た方向へハンドルを切り
アクセルを吹かした

まんまと警察車両をかわし武蔵小杉方面へ走り出す
後方からサイレンの音が聞こえるが追いつく感じはしなかった…

再び東京方面へ単車を走らせ、環八を抜け駒沢通りへ
呑川親水公園で単車を降りた。

すると、暗闇から3人の男達が現れ俺の名前を呼んだ!

 アマモト ルクス
 天本るくす 年は17歳 現役高校性
 蒲田を流れる小汚い呑川近辺で育った
 家族は大手企業に勤める父と貿易会社を営む母
 兄弟は姉が2人(長女は23歳 次女は19歳の大学生)

俺は今日…次女の姉を助けにこの場所にやって来た…


《第二話 A》(筆者 るくすすん)

『おい!るくす』
『久々だな』

声をかけてきた男の顔を睨め付けるように…うなずいた
『姉貴は無事なんだろうな?』

男が不機嫌そうに『安心しろよ 何もしてね~よ』
『ところで…例のモノは持ってきたんだろうな?』

俺はズボンのポケットに手を入れ、USBを出しながら
『姉貴と交換だろう』

男は護衛の二人にうなずき指示を出した
護衛の二人は、後ろに停めてあった車に向かい
るくすの姉を後部座席から降ろした

男が『お前の姉貴は無事だ、そのUSBを渡せ…』
 
るくす
『姉貴がこっちに来てからだ』

るくすが姉の腕をつかみ、単車の後ろに誘導した
護衛の二人は、男の方へ戻り
手に持っていたUSBを男の手のひらに渡した

男はすかさず、パソコンに刺しUSBの中身を確認した

俺は姉貴にヘルメットを渡し
姉貴はヘルメットをかぶり単車の後部座席に座った

男は『これだよ!これ!』
『コピーは取ってないだろうな?』

 るくすは後部座席に座っている姉の様子の見ながら
『安心しろ そんな物に興味ね~よ』

男は『クスッ』と笑いながら護衛の二人に『帰るぞ』とつぶやき
車の方へ向かいはじめた

るくすは、姉に『大丈夫か?』と一言かけ
姉が『うん』とうなずいた

単車のエンジンをかけ、Lowにギアを入れ
男を背に走り出した…

呑川親水公園の交差点を走り抜けた時…
乾いた『パン』という音が聞こえ、姉が単車から転げ落ちた…


《第三話 A》(筆者 ただの通りすがり)

バイクを止め駆け寄ってみると、
そこには、ペッちゃんこになった姉が転がっていた。

『何だこれは!』

それは精巧に作られた空気人形だった。何かの弾みで空気が抜けたらしい。
手足の挙動、言葉までも発するようにプログラムされていたようだが、
空気が抜けた今となっては、ゴミ袋状態だった。

『畜生、騙された。』

(そのころ男たちは)
「あいつ今頃、また驚いているだろうな。相変わらず間抜けな野郎だ。この手を使うのは5回目だが、まだまだ使えそうだ。」

しかし妙な野郎だ。小学校の頃から知っているが、あいつに姉などいない。それでも姉を誘拐したと言えば、俺たちの推す地下アイドルの写真を撮ってきてくれる。

USBが刺さったパソコンには、アイドルの画像が写し出されていた。

ルクスのカメラの腕は確かだ。名前に明るさの単位を持つだけはある。それに何故か劇場にも顔パスらしい。

「さあーて、次はアミちゃんの写真でも撮ってきてもらおうか。また姉貴を誘拐したといって」
そういうと、男たちは『ニヤッ』と笑った。


《第四話 A》(筆者 イル)

空気人形をつまみあげるようにして手に取ってみる。
人肌程度の硬度、精巧な骨組み。その他俺を欺くためだけに組まれたプログラムと、それを実行する鉄の塊。
安くもなさそうなそれがわざわざ破裂音をたてたあたり、俺をからかっているらしかった。

『…じゃあ、「本物」の姉貴は…?』

漏れた声は自分でも驚くほどか細く、言葉尻は鳴り響いたメール受信の通知音にかきけされた。

姉だったガラクタを放り捨てて、メールフォルダを開く。そこに意思はなく、ほとんど機械がプログラムを実行するのと同じだった。

«次もよろしくな»

何通目かも分からないそのメールを、溢れ出しそうなゴミ箱に押し込んだ。


【続きを書く】

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みんなで繋ぐ物語(RWY)《第九話 A》

鬼の亡き骸を埋めた後、鬼ヶ島行きの船内でおじいさんとポチは無言でおにぎりをほおばる。船のデッキから見える鬼ヶ島はだいぶ大きくなっている。冷たい冬の潮風がおじいさんの垂れた頬を揺らす。

しばらくすると、ここまで一言も話さなかったポチが重い口を開いた。

筆者 sauna



【続きはこちら】

◆みんなで繋ぐ物語(RWY)《第十話 B》
ポチ「おじいさん、仲間がまだ揃ってないよ」

◆みんなで繋ぐ物語(RWY)《第十話 C》
「ゾンビは元々普通の鬼だった」ポチはお猿のポーズをとりながら呟き


【ここまでのストーリー】

《第一話》(筆者 虹若丸)
昔、昔、あるところにおじいさんとおばあさんとポチが住んでいました!
ある日、おじいさんは海へ釣りに出かけました・・・。

《第二話 A》(筆者 ミミ子ちぶちぶ隊番犬)
おばあさんから
「おじいさん ポチも釣りに連れて行ってください。散歩兼お供に。」と言われました。
大きなおにぎり2つを腰につけ出発〜♪

《第三話 B》(筆者 新参者)
おじいさんとポチは釣竿片手に歩き始めました。海に着くと向こう側に鬼ヶ島が見えます。
あれはかつて桃太郎が退治したという鬼が住まう島です。
ポチは言いました。

「おじいさん!あと犬とキジがいれば鬼退治ができるね!」

なんと!ポチはおさるさんだったのです!

《第四話 E》(筆者 トム助
「はて、また鬼が悪さしとるんか?そないなことは何も聞いとらんが……わしが知らんだけかのう」
おじいさんは自慢の髭を撫でながら首を傾げました。

ポチは何も言わず、辺りを見渡しました。
すると、遠くの方から、誰かの叫び声が聞こえてくるではありませんか。

《第五話 D》(筆者 多菓子
「なんじゃ、なんじゃ!?」
おじいさんが声のする方に歩いていくとそこには鬼が倒れていました。いたるところをケガしています。
「これはこれは。」
また、鬼が悪さをしている、、、、という訳ではなさそうです。

「鬼ヶ島を救ってくれ、、、、」

鬼はか細く呟きました。

《第六話 D》(筆者 たじ
じいさんは心配して、鬼にたずねました。
「鬼さん、鬼さん、何があったのじゃ?」

鬼は、それに答えます。
「空から黒い大きな者がやってきて、鬼ヶ島で暴れておる」と、涙を流し始めました。
「まだ、仲間達が戦っておるのじゃ…」

じいさんは、驚きを隠せず大声で叫びました。
「なんと!鬼より強い者がおるというのか~?!」

《第七話 B》(筆者 バニバニ王子
黒く大きなもの…それは空に浮かぶ大きな鏡で、覗いても鏡の中は真っ暗で何も映らない。
鏡から毎日、黒い鬼のゾンビが落ちてきて、島の鬼たちを喰らい尽くそうとしている…と、鬼は語った。

《第八話 A》(筆者 イチゴサンド
「そ、それは大変じゃあないか!」
「もう手遅れかもしれないのじゃ」鬼は泣きながらおじいさんに訴えました。

「仲間を…救ってくれ」そう言ってその鬼は静かに息を引き取りました。

《第九話 A》(筆者 sauna
鬼の亡き骸を埋めた後、鬼ヶ島行きの船内でおじいさんとポチは無言でおにぎりをほおばる。船のデッキから見える鬼ヶ島はだいぶ大きくなっている。冷たい冬の潮風がおじいさんの垂れた頬を揺らす。

しばらくすると、ここまで一言も話さなかったポチが重い口を開いた。


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みんなで繋ぐ物語(RWY)《第八話 A》

「そ、それは大変じゃあないか!」
「もう手遅れかもしれないのじゃ」鬼は泣きながらおじいさんに訴えました。

「仲間を…救ってくれ」そう言ってその鬼は静かに息を引き取りました。

筆者 イチゴサンド



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◆みんなで繋ぐ物語(RWY)《第九話 A》
鬼の亡き骸を埋めた後、鬼ヶ島行きの船内でおじいさんとポチは無言でおにぎりをほおばる。


【ここまでのストーリー】

《第一話》(筆者 虹若丸)
昔、昔、あるところにおじいさんとおばあさんとポチが住んでいました!
ある日、おじいさんは海へ釣りに出かけました・・・。

《第二話 A》(筆者 ミミ子ちぶちぶ隊番犬)
おばあさんから
「おじいさん ポチも釣りに連れて行ってください。散歩兼お供に。」と言われました。
大きなおにぎり2つを腰につけ出発〜♪

《第三話 B》(筆者 新参者)
おじいさんとポチは釣竿片手に歩き始めました。海に着くと向こう側に鬼ヶ島が見えます。
あれはかつて桃太郎が退治したという鬼が住まう島です。
ポチは言いました。

「おじいさん!あと犬とキジがいれば鬼退治ができるね!」

なんと!ポチはおさるさんだったのです!

《第四話 E》(筆者 トム助
「はて、また鬼が悪さしとるんか?そないなことは何も聞いとらんが……わしが知らんだけかのう」
おじいさんは自慢の髭を撫でながら首を傾げました。

ポチは何も言わず、辺りを見渡しました。
すると、遠くの方から、誰かの叫び声が聞こえてくるではありませんか。

《第五話 D》(筆者 多菓子
「なんじゃ、なんじゃ!?」
おじいさんが声のする方に歩いていくとそこには鬼が倒れていました。いたるところをケガしています。
「これはこれは。」
また、鬼が悪さをしている、、、、という訳ではなさそうです。

「鬼ヶ島を救ってくれ、、、、」

鬼はか細く呟きました。

《第六話 D》(筆者 たじ
じいさんは心配して、鬼にたずねました。
「鬼さん、鬼さん、何があったのじゃ?」

鬼は、それに答えます。
「空から黒い大きな者がやってきて、鬼ヶ島で暴れておる」と、涙を流し始めました。
「まだ、仲間達が戦っておるのじゃ…」

じいさんは、驚きを隠せず大声で叫びました。
「なんと!鬼より強い者がおるというのか~?!」

《第七話 B》(筆者 バニバニ王子
黒く大きなもの…それは空に浮かぶ大きな鏡で、覗いても鏡の中は真っ暗で何も映らない。
鏡から毎日、黒い鬼のゾンビが落ちてきて、島の鬼たちを喰らい尽くそうとしている…と、鬼は語った。

《第八話 A》(筆者 イチゴサンド
「そ、それは大変じゃあないか!」
「もう手遅れかもしれないのじゃ」鬼は泣きながらおじいさんに訴えました。

「仲間を…救ってくれ」そう言ってその鬼は静かに息を引き取りました。


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