未来から来た女の子《第七話 A》

「ちょっと待ちなさいルカ!未来ってどういう事なの!」
そう言うと沙織はルカの手を掴んだ。
ルカは顔色一つ変えずに「沙織、そのまま私の手を離さずに目を瞑って!」と自身も目を閉じる。
「ちょっと・・・」沙織は子供に呼び捨てにされ内心イラっとしながらも、手を掴んだまま静かに目を瞑った。
すると不思議な光に包まれ一瞬気を失いそうになる。
ルカの冷たい手の感触が沙織の掌に伝わる。ハッとした沙織はルカの手を離すと同時に一気に目を見開いた。
二人を包んでいた光が徐々に消えていき、徐々に視界が晴れて行く。
「えっ、ここは自宅マンション前の道路だったハズ・・・」
沙織が辺りを見渡すと眼前には広大な海が広がっていた。

筆者 sauna



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未来から来た女の子《第八話 A》


【ここまでのストーリー】

《第一話》 (筆者 Saki)
「ごめんね…、うち今、厳しくて。」
3年勤めたファミレスは、そんな言葉であっさり解雇された。

小野沙織、28歳。
これからどうしよう。
私って何にもないんだよな…

都心から電車で30分。
大田区蒲田にある古いワンルームマンション。

私はここでずっと一人なんだろうか…
二階の部屋を見上げた。
あれ?明かりがついてる。 
急いで階段を上がった。

「あ、お邪魔してます!」
ドアを開けると小さな女の子がベットからぴょこんと立ち上がった。

「私、ルカといいます。遠い未来から来ました。」

《第二話 A》(筆者 Kuuugle)
「あなたは私なんです」
「え!?私?」急に何を言い出すんだろうと沙織は思った。
聞けば、ルカにとって私は前々々世の自分だそうで、どうも今の私がテキトーに生きてるから、来世になるごとに家庭環境が悪化しているらしい。
その状況を何とか変えたいと私のところにやって来たようだ。

《第三話A》(筆者 虹若丸)
「まずはこの散らかり放題の汚い部屋を何とかしなくちゃね・・・。」
ルカは半ば呆れたような声で言った・・・。
「勝手に人の家に上がり込んでおいて、何言うのよ!」
私はすかさず反論した。
「家庭環境の悪化を変えるには、まず身近なところから綺麗にして、運の流れを変えることが重要なのよ!」
ルカも負けてはいない!

《第四話A》(筆者 パチビードク)
「放っといてよ!私、きょう仕事クビになってイライラしてるのよ!そもそもどうやって私の部屋に入ったの?
第一、私の何を変えようということ!」いっきにまくしたて沙織は言った。
「少し落ち着いて下さい!そういう性格や部屋も片づけずテキトーにやっていることが、人生ダメにしてるんです。」
「どうゆうこと?」
「まず、部屋を片づけましょう。」
ルカは大きな箱を取り出して床に放り出されている物を、かたっぱしから箱へ入れた。

《第五話A》(筆者 だしき)
部屋の物がどんどん無くなって行く。ゴミだけではない、本、食器、棚、ついにはベッドまで。
「ドラえもんのポケットのような箱!さすがは未来から来た子だわ。」と半ば感心しながら見ていた沙織だったが、部屋の中が空っぽになると、
「何をやってんの!これじゃ暮らせないじゃない!」
「さあ、行きますよ。」
「どこへ?」
「引っ越しです。」
そういうとルカはさっさと部屋を出て行った。
「ちょっと待ちなさいよ!」

《第六話 A》(筆者 ウナギ)
待ってと止めても聞かないと言うようにルカの小さな背中は早足でどんどんと遠のいていくばかり。
これが本当に子供の歩くスピードなのだろうか。
「引っ越すんだったらマンションも解約しないといけなきゃだし、転居手続きだって…」
「引っ越しと言っても転居はしません。マンションの解約もしません。」ルカはすんなりと転居を否定する。
「えぇ!!!じゃあ一体どういうこと!?」「行くんですよ。」
「どこに?」「未来ですよ。」
「はあ?!?!?!?」
私、未来に行かされるの????

《第七話 A》(筆者 sauna)
「ちょっと待ちなさいルカ!未来ってどういう事なの!」
そう言うと沙織はルカの手を掴んだ。
ルカは顔色一つ変えずに「沙織、そのまま私の手を離さずに目を瞑って!」と自身も目を閉じる。
「ちょっと・・・」沙織は子供に呼び捨てにされ内心イラっとしながらも、手を掴んだまま静かに目を瞑った。
すると不思議な光に包まれ一瞬気を失いそうになる。
ルカの冷たい手の感触が沙織の掌に伝わる。ハッとした沙織はルカの手を離すと同時に一気に目を見開いた。
二人を包んでいた光が徐々に消えていき、徐々に視界が晴れて行く。
「えっ、ここは自宅マンション前の道路だったハズ・・・」
沙織が辺りを見渡すと眼前には広大な海が広がっていた。


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