救急車で運ばれた姉は、救命治療室(ICU)にそのまま運ばれた。
医師や看護師がバタバタと姉を救うために動き回っている。俺は、ICUの隣にある待合室で家族の到着を待っていた。
「あの男が撃ったに違いない……」
るくすの感情があらぶっていた。
USBを手に入れた男は、るくすと別れた後、護衛の男達と車に乗り込み車を走らせようとした時に、後方から乾いた「パン!」という音を聞いていた。
男は一瞬、自分が狙われたかと思い座席に伏せたが、るくすの姉が単車から転げ落ちたのを見て、即時にその場から離れろと運転手に告げていた。
一方、るくすの姉はICUで薄れていく意識の中で、背中に熱く重い痛みを感じながら、どこからか聞こえてくる声に耳を傾けていた。
「わたしは、どうしたんだろう?」
看護師の声の奥から、違った声が私の意識に入ってくる。初めは、小さかった声が、意識が遠のいていくにつれ……大きくなって来た。
謎の声「まだダメなのか?」
意識が飛ぶにつれて、謎の声が鮮明になってきた。
姉「まだダメって……どういうこと?」「わたし……このまま死ぬの?」「そういえば、背中の痛みもなくなっている……」
謎の声「これでダメなら諦めるしかないよね」
姉の意識が完全になくなった……。
姉:天本みえる 19歳 現役の大学生
筆者 るくすすん
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【ここまでのストーリー】
《第一話》(筆者 るくすすん)
梅雨入りしそうなじっとりとした真夜中
ひとりで単車を転がしていた
ふッとバックミラーをのぞき込むと
煌々と警察車両の赤色灯とサイレンが俺を追っていた
警察車両の1台が、拡声器を使い停止命令を訴えていた
『とまれ小僧!!!』
すごい剣幕で、俺の単車の後を追いかけてくる
素直に止まるはずもない
東京から神奈川に入る県境
多摩川の上を走り向ける
目の前に見えるのは川崎の高層ビル群と神奈川県警の交機
後方には蒲田警察
前方には神奈川県警の交機
多摩川の橋の上で赤色灯に囲まれ 絶体絶命!
しばらくすると逆車線の川崎方面から一台の軽自動車が上って来た
俺は賺さず、軽自動車が上って来た方向へハンドルを切り
アクセルを吹かした
まんまと警察車両をかわし武蔵小杉方面へ走り出す
後方からサイレンの音が聞こえるが追いつく感じはしなかった…
再び東京方面へ単車を走らせ、環八を抜け駒沢通りへ
呑川親水公園で単車を降りた。
すると、暗闇から3人の男達が現れ俺の名前を呼んだ!
アマモト ルクス
天本るくす 年は17歳 現役高校性
蒲田を流れる小汚い呑川近辺で育った
家族は大手企業に勤める父と貿易会社を営む母
兄弟は姉が2人(長女は23歳 次女は19歳の大学生)
俺は今日…次女の姉を助けにこの場所にやって来た…
《第二話 A》(筆者 るくすすん)
『おい!るくす』
『久々だな』
声をかけてきた男の顔を睨め付けるように…うなずいた
『姉貴は無事なんだろうな?』
男が不機嫌そうに『安心しろよ 何もしてね~よ』
『ところで…例のモノは持ってきたんだろうな?』
俺はズボンのポケットに手を入れ、USBを出しながら
『姉貴と交換だろう』
男は護衛の二人にうなずき指示を出した
護衛の二人は、後ろに停めてあった車に向かい
るくすの姉を後部座席から降ろした
男が『お前の姉貴は無事だ、そのUSBを渡せ…』
るくす
『姉貴がこっちに来てからだ』
るくすが姉の腕をつかみ、単車の後ろに誘導した
護衛の二人は、男の方へ戻り
手に持っていたUSBを男の手のひらに渡した
男はすかさず、パソコンに刺しUSBの中身を確認した
俺は姉貴にヘルメットを渡し
姉貴はヘルメットをかぶり単車の後部座席に座った
男は『これだよ!これ!』
『コピーは取ってないだろうな?』
るくすは後部座席に座っている姉の様子の見ながら
『安心しろ そんな物に興味ね~よ』
男は『クスッ』と笑いながら護衛の二人に『帰るぞ』とつぶやき
車の方へ向かいはじめた
るくすは、姉に『大丈夫か?』と一言かけ
姉が『うん』とうなずいた
単車のエンジンをかけ、Lowにギアを入れ
男を背に走り出した…
呑川親水公園の交差点を走り抜けた時…
乾いた『パン』という音が聞こえ、姉が単車から転げ落ちた…
《第三話 B》(筆者 るくすすん)
救急車で運ばれた姉は、救命治療室(ICU)にそのまま運ばれた。
医師や看護師がバタバタと姉を救うために動き回っている。俺は、ICUの隣にある待合室で家族の到着を待っていた。
「あの男が撃ったに違いない……」
るくすの感情があらぶっていた。
USBを手に入れた男は、るくすと別れた後、護衛の男達と車に乗り込み車を走らせようとした時に、後方から乾いた「パン!」という音を聞いていた。
男は一瞬、自分が狙われたかと思い座席に伏せたが、るくすの姉が単車から転げ落ちたのを見て、即時にその場から離れろと運転手に告げていた。
一方、るくすの姉はICUで薄れていく意識の中で、背中に熱く重い痛みを感じながら、どこからか聞こえてくる声に耳を傾けていた。
「わたしは、どうしたんだろう?」
看護師の声の奥から、違った声が私の意識に入ってくる。初めは、小さかった声が、意識が遠のいていくにつれ……大きくなって来た。
謎の声「まだダメなのか?」
意識が飛ぶにつれて、謎の声が鮮明になってきた。
姉「まだダメって……どういうこと?」「わたし……このまま死ぬの?」「そういえば、背中の痛みもなくなっている……」
謎の声「これでダメなら諦めるしかないよね」
姉の意識が完全になくなった……。
姉:天本みえる 19歳 現役の大学生
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