3)速さのパラドックス

3)速さのパラドックス
光はどんな観察系からも同じ速さで観察されるという。それならばなぜ、ドップラー効果や、光行差が観察されるのだろう。こんな疑問から考えた、あれ、光の速さ変わらない?、という思考実験です。
この話題では、はなから「あれ、ばかなこと言っている奴がいるよ」と言われてしまいます。予断を入れずに、心を空にして読んでもらえないでしょうか。

さて、前の節の波の速さの例を光にしてみよう。
c x 1sec の距離に観察者 K1 が光源に対して静止している。光源 A から光が時刻 t1 に発せられた。 光源 A と観察者 K1 は同じ慣性系にいるので、時間の遅れも、距離の縮みもない。光は t1+1 秒後に観察者 K1 に到達する。

さて、もう一人の観察者 K2 がいる。観察者 K2 は 光源から c x (1 + 10^-5)sec の距離で、光源 A と観察者 K1 を結ぶ線の延長線上にいる。観察者 K2 は光源 A に向かって c x 10^-5 km/sec の速さで移動している。
観察者 K1 が光を見るとき、観察者 K2 はどこでなにをしているだろうか。
観察者K2にも観察者K1の時計で1秒後に光は到達する。この事象に疑いを持つ人はいるだろうか。
わざわざ観察者K1の時計としているのはローレンツ変換を持ち出す人がいるからである。本来なら光速が変わるので、慣性系にいる人のだれの時計でも同じであるが「光速不変」を強く信じている人のためにこのように理論展開している。

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速さを考えるときに重要なことは2点の距離だけである、と言うことを思い出して欲しい。
観察者K1の系から見ると、光は観察者K2(これも物体である)と協調して、光速を超えて c x (1 + 10^-5)secの距離を1秒で到達している。詭弁とか言わないで欲しい。
光源Aと観察者K2は、c x (1 + 10^-5)sec離れていてこの距離を光と、観察者は協調して1秒で到達する。
協調して、と書いたのは理解を容易にするためで、波と物体も運動の相対性の影響を受けることが理解できるだろうか。光といえども到達する物体が移動することにより、自身の旅する距離が短くなったり、長くなったりすることを免れうるものではない。短くなった距離を当り前であるが短い時間で到達する。この時に光は光速を超えて物体と遭遇する。波の速さで説明した、音の「通称、見かけの速さ」(実態は真の速さ)を思い出してほしい。光の速さが物体の運動に影響されることを理解してほしい。
媒体の中の光の速さは事象を解明するためには重要ではない。出会うまでの速さが重要である。何度も言うが出会いが事象を作るからだ。出会うまでの速さが光の速さである。
また光の速さが変わるという理論展開でローレンツ変換を持ち出さないでほしい。ローレンツ変換は光の速さが変わらないのなら、これで説明できるというつじつま合わせの式ではないかと思うからだ。人はパズルを解くのが好きだから光速不変を信じてパズルを解いた。パズルの解がローレンツ変換である。

ここで観測者K2を固定して、光源Aと観察者K1が観察者K2に向かって運動しているとしても起こる事象に変わりはない。この場合は光が光速を超えて1秒でc x (1 + 10^-5)secを伝搬することが良く解る。
実際、観察者K2は自分の傍らを光がc x (1 + 10^-5)の速さで過ぎ去るのを観察するはずである。同時に観察者K2はドップラー効果により光の波長が短くなっているのも観察する。
この観察はこれから書く、5)ドップラー効果にある、「光速が物体の速度に影響されるかの観察」をやればわかるはずである。(決着がつく)

実際の観察結果だけが重要である。観察者K2が1秒後に観察者K1と出会い、光をみるか、見ないかどちらになるかが重要である。現在物理学はこの場合でもローレンツ変換を用いて1秒後に観察者K1とも出会わずに、光も見ないといっているのではないだろうか。
もう一度おさらいする。光速も光源と、観察者の運動に影響されるならば、ローレンツ変換は不要である。ローレンツ変換は光速がどんな系から見ても不変であるためのつじつまあわせの式だからである。

光速不変の元となった実験や理論を深く考えよう。次節では、光の速さも物体の運動の影響を受けることを説明したい。光行差と、ドップラー効果が観察されることで、光の速さが物体の運動に影響されていることを細かく説明する。
また今までの実験で何が違ったのかも示す。
また、光速が物体の運動に影響されることが、MAXWELLの電磁気学の理論とも矛盾しないことも説明する。

このことは相対性理論を否定するものでは全く無い。相対性理論のほとんどの理論が正しいからである。違うのは光速不変の理と、その周辺のローレンツ収縮と、ローレンツ変換だけである。
重力や加速度の光や、時間に与える影響、質量がエネルギーに変換されることなどを否定するものではない。

○直感的なものの捕らえ方
私たちの自然の認識の感性から大きく離れてしまった物理学を、もう少し私たちの感性に近い形で書くことができないか。何がアプリオリな(直感的な)考え方を邪魔しているのか、誤解しているのか。そんなことを考えながら書いたものです。
もっと平坦で、シンプルで、それでいてダイナミックな自然の姿を浮かび上がらせたい。

筆者:hayana

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