みんなで繋ぐ物語(RWY)《第六話 C》

「もうだめだ、引きずり込まれる」
諦めかけた時、ポチが必死に釣糸を噛み切ろうとしているのが見えました。
でもなかなか切れません。
すると、さっきの2羽のカモメが現れポチと一緒に釣糸を千切り始めたではないですか。
ブチッ!
「助かった!」
おじいさんは、嬉しそうに犬掻きしているポチを船に引き上げ優しく頬ずりしました。
「ありがとう。ポチ」
「ワン、ワン」
空ではカモメが「カゥ、カゥ」と鳴きながら円を描いていました。
「ありがとう。やきとりしてやるなんて言ってごめんネ」
「カゥ、カゥ」

筆者 MI6


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